H2O、関西フードマーケットを完全子会社に

小売り大手のエイチ・ツー・オー(H2O)リテイリングは15日、連結子会社の関西フードマーケットと、H2Oリテイリングを完全親会社、関西フードマーケットを完全子会社とする株式交換契約を結んだ。6月の関西フードマーケット株主総会で承認を得て、7月末に効力が発生する。

今回の株式交換契約は、H2Oリテイリング側に株主総会の決議を必要としない簡易株式交換となる。関西フードマーケットは2021年にH2Oリテイリングの連結子会社になって以来、親子上場が続いているが、事業環境の変化などに迅速な対応をするため、7月29日で東京証券取引所スタンダード市場への上場が廃止される。H2Oリテイリングは株式交換の業績への影響を双方に軽微としている。

関西フードマーケットは1959年、大阪市東淀川区で相互産業として創業。現在は兵庫県伊丹市に本社を置き、兵庫県、大阪府、奈良県で食品スーパーの関西スーパーを展開する関西スーパーマーケットの持ち株会社になっている。H2Oリテイリングの連結子会社になってからは、イズミヤ・阪急オアシスと経営統合して完全子会社にし、H2Oグループのスーパーマーケット事業を支えている。

H2Oリテイリングは関西フードマーケットを完全子会社とすることにより、傘下の食品スーパー約240店の役割を整理するとともに、共同でのプライベートブランド開発などに着手する。

関西フードマーケットの2024年3月期決算は、売上高が対前期比2.9%増の3,850億2,100万円、経常利益が同62.6%増の87億900万円、純利益が同32.5%増の56億5,000万円と、H2Oリテイリング傘下に入った効果が出ている。今後は購買の共通化やH2Oグループの人材活用などをさらに推し進める。

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