記録的な夏の猛暑の影響か 青森県産のリンゴ収穫量 12年ぶりに40万トン割り込む

2023年の猛暑の影響を受けた青森県産リンゴについてです。収穫量の推移を表したグラフですが、2023年産の収穫量は、前の年から6万トン余り減って37.4万トンでした。40万トンを下回るのは12年ぶりです。

農林水産省のまとめによりますと、2023年産の県産リンゴの収穫量は、前の年の85%に当たる37万4400トン、出荷量は前の年の85%に当たる34万トンでした。

収穫量が40万トンを割り込むのは、2011年産以来12年ぶりとなります。統計が残っている範囲で過去3番目に少なく、ふじや王林など主要品種全てで、前年を下回っています。

【青森県りんご果樹課 種市順司課長】
「8月に39℃を超える日があるなど、夏場の高温がかなり高かった年で、その影響で被害果が多かったと感じているところです」

その一方で、品薄感もあり、リンゴの価格は前の年より3割ほど高値で推移しているということです。

【青森県りんご果樹課 種市順司課長】
「県内のリンゴ生産者が高い技術力で、非常に食味の良いリンゴを生産した結果だと考えています」

12年ぶりに収穫量が40万トンを割り込んだことについて、関係者は―。

【青森県りんご対策協議会 加川雅人会長】
「昨年の猛暑の中でも、ふじ系統が着色は悪いですが、非常に味は良かったという点がありますので、その辺のところを追求していって、販売面でも味で売っていきたいです」

【青森農協りんご部会連絡協議会 野沢禎麿副会長】
「猛暑のおかげで(リンゴの受粉を助ける)マメコバチが蚊帳の中で死んでいるのが確認されたようです」
「気温の上がり下がりが激しいと、どうしても活動ができないようでした」

【青森市農業委員会 中村美喜雄委員】
「やはりうちでも、ふじに関してはちょっと花が少なかったというのはあります」
「うちは、作業的にも人手不足で遅れ気味なので、リンゴの木に負担もかかっていることも多いので、そういうのも影響はあると思いますけれども、やはり高温が影響してるのかなって」

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