みんつく党・大津綾香党首 腹心だった黒川敦彦氏の逮捕に「言論の自由として許される範囲を逸脱」

かつては同志だった

みんなでつくる党の大津綾香党首が17日、つばさの党の黒川敦彦代表らが公選法違反の疑いで逮捕されたことを受けて、党首声明を発表した。

大津氏は「私はまず一人の人間として、自身の権利を声高に主張する一方で他人の権利を侵害したり、人の生活の安心・安全を脅かすような行為は到底受け入れ難いものだと考えています。そのような意味で、今回の黒川氏らの行動は選挙や言論の自由として許される範囲を逸脱していた可能性が高いものであったと認識しています」と現状を受け止めた。

黒川氏は2021年に旧NHK党に合流し、翌年に幹事長就任。23年3月に立花孝志氏と大津綾香氏の間で代表権争いが起きた後は、大津氏の陣営で、幹事長を務めていた。

大津氏は「政治家女子たちの選挙活動を親身に支援するなど党務を支えていました。私はそのような黒川氏を昨年8月に解任しましたが、解任を決断した直接の理由は、当時彼らが行っていた街宣活動に因ることでした。政治家女子48党とは無関係な活動であるとはいえ、受け入れ難い活動を行う黒川氏が政治家女子48党の幹事長を名乗ることを許すことはできず、活動を止めることが出来ないのであれば、党から離れて頂くしかないと処断しました」と振り返った。

大津氏の矛先は立花氏にも向けられ、「立花孝志氏が率いていた時代の旧NHK党では、ネットを使った組織的な誹謗中傷をはじめ、党をあげて様々な嫌がらせや選挙妨害などを行っていました。立花氏らは今もなお、NHK受信料の不払いをはじめ、東京都知事選のポスター掲示板をジャックするなど、自分勝手な理屈で自己の主張を声高に掲げ、他人の迷惑を顧みることなく権利を侵害したり、生活の安心・安全を踏み躙る行為を繰り返しています」と断罪した。

そのうえで「このような黒川氏や立花氏らの行動が糾されるには、選挙や表現の自由を踏まえた丁寧な判断が為される必要があります。今後とも事件の推移を注視して参りたいと考えております」と結んだ。

大津氏は黒川氏を解任し、つばさの党との関係は切れたかに見えたが、自身が立候補した目黒区議選で応援を受けたお礼として、昨年12月の埼玉・朝霞市議選に立候補したつばさの党の外山まき氏の応援に個人的に駆け付けていた。

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