86歳、アンソニー・ホプキンスがハリウッド初の南極撮影へ 新作キャスト入りで11月撮影開始

アカデミー賞ベテラン俳優のアンソニー・ホプキンス(86)が『きみに読む物語』のニック・カサヴェテス監督の新作『ブルーノ・ペンギン・アンド・ザ・スタテン・アイランド・プリンセス』に出演する。デッドラインによると、アカデミー賞受賞歴のあるアンソニーが、ハリウッド初となる南極で撮影される作品で有名アートエージェントのベン・ウィンザー役を演じるという。

シャイア・ラブーフも出演交渉中と報じられている同新作は、人生の最後の20年間を南極で皇帝ペンギンの写真を撮ることに費やしたスイス人写真家ブルーノ・ゼンダーに関するヴァニティ・フェア誌掲載記事を基にしている。ペンギンたちの優しさや暮らし方、お互いへの愛の深さなどに心を打たれたゼンダーは、ペンギンたちとコミュニケーションする方法を学び、コロニーに受け入れられるようになり、自らの名前も正式にブルーノ・ペンギンと改名、また撮影した写真も芸術的にも経済的にも大成功を収めた。

そんなブルーノは、ペンギンとの暮らしを選ばない女性と長年にわたり長距離恋愛を続けていたが、ついに帰国を決意した1997年に、南極を猛吹雪が襲い凍死してしまう。ブルーノの写真は、国連環境保護賞や英ワイルドライフ・フォトグラファー・オブ・ザ・イヤーなど複数の賞に輝いたほか、本人はロンドンの王立地理学会のフェローにも選出されていた。

カサヴェテス監督は、「この映画は、多くのレベルで私にとって非常に特別な意味があるものです。アーティストでいることの意味、愛する人々と過ごす時間とのバランスのとり方といったことを。冒険の重要性や、自然の信じられないほどの素晴らしさ、肉体の限界への挑戦を掘り下げます。そしていつものように愛。ロマンティックな愛、兄弟愛、美しいこと、興味を惹かれるものへの愛、それと比較すると金銭は見劣りします。この映画は、あなたにとって何が大切なのか?本当に大切なものは何か、そしてどれほど愛せるのかといった質問を尋ねているのです」と語る。

『ブルーノ・ペンギン・アンド・ザ・スタテン・アイランド・プリンセス』は、11月に撮影開始予定となっている。

(BANG Media International/よろず~ニュース)

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