野田佳彦氏 政治資金規制法改正〝自民党案〟をピシャリ「顔を洗って出直してこい」

野田佳彦元首相

立憲民主党の野田佳彦元首相は17日、自民党が派閥の政治資金パーティー裏金事件を受けた政治資金規制法改正案を単独で国会に提出したことに言及した。

自民党の同改正案は国会議員への罰則規定について、議員に政治資金収支報告書の確認書を義務付けて必要な確認をせずに不記載があった場合、50万円以下の罰金を科すというもの。この罰則が適用されると議員の公民権が停止される。

パーティー券の基準は現行の20万円超から10万円超に引き下げる。同改正案は連立を組む公明党と協議を重ねてきたが、パーティー券購入者の公開基準額などをめぐり折り合いがつかなかった。

後半国会で重要法案が与党してまとめられることができず、自民党が単独で提出するのは極めて異例の事態だ。

政治改革に取り組んできた野田氏は自民党案について国会内の報道陣の取材に対し「一言でいうと薄っぺらすぎちゃって〝顔を洗って出直してこい〟という感じですね」とした上でこう述べた。

「(国会の)会期は6月23日なので時間がないじゃないですか。我われは本気で4本の政治改革の法案を提出する。これを(政府・自民党は)飲めと、いうぐらいの話しになっていくしかないと思います。今回の不祥事の温床となっている企業団体献金、政治資金パーティー、そして政策活動費に大玉で切り込んでいない。企業団体献金など、一言も触れていないですよ」

30年前の政治改革についても触れ「政党交付金を導入すると、国民の税金を原資として。その代わり企業団体献金を廃止していくという方向性だったのに抜け穴で政党本部と支部を残した。その変革わざとして政治資金パーティーが流行った。(自民党は)何の反省もない。30年前、河野洋平さんと万年筆を交換してサインした。あの時に戻って河野さんを呼んで話しを聞いたらどうかと思いますよ。何も学んでない、何の反省もないということです」と語った。

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