「青森ねぶた」制作に掛けるそれぞれの思い 今夏デビューの男性ねぶた師 母としての願い込める女性ねぶた師

大型ねぶたを制作するねぶた師。2024年に新たにデビューするねぶた師がいます。

青森自衛隊ねぶた協賛会のねぶたを制作する、小財覚さん。陸上自衛隊青森駐屯地に所属しています。

ねぶた師、内山龍星さんに弟子入りし、およそ30年。龍玄という名を与えられ、晴れてデビューとなりました。

【2024年にデビューのねぶた師 小財龍玄さん】
「自衛官でもあるので、北の守り神である玄武から一字を取ったということで」

今は、隊員たちに指導しながら骨組みの制作中です。

デビュー作の題材は、名前の由来にもなった玄武を描く「玄天上帝(げんてんじょうてい)」。

【2024年にデビューのねぶた師 小財龍玄さん】
「震災も最近多かったり、戦争とかも世界各国で紛争含め起きているので、そういうのを鎮めたいなという」
「内山先生や(兄弟子の)立田龍宝先生、他の先輩ねぶた師も含め、まだまだ未熟なのですけれども、(先輩方に)並べるように頑張って努力していきたいなと思っています」

一方、あおもり市民ねぶた実行委員会の小屋では、手際よくスタッフに指示を出す北村麻子さんの姿が―。

今は、ねぶたを形作る骨組みの最終調整をしていて、全工程の6割まで進んでいます。

気になる2024年の題材は―。

【ねぶた師 北村麻子さん】
「今年は鬼子母神という題材になります」

人間の子どもを食い殺していた女の鬼が、改心して子どもの守り神に変わる話です。

そこには、1人の母親である麻子さんの思いがありました。

【ねぶた師 北村麻子さん】
「今、世界中で紛争だったり戦争が起こっている中で、たくさんの子どもたちが犠牲になっているので、そういう子どもたちが平和に暮らせるような、そういう世の中になるようにという願いを込めて」
「そういう思いというのをねぶたを通して、たくさんの人たちに伝えられればいいなと思っています」

ねぶた制作は、7月中旬から下旬まで行われ、8月2日開幕の青森ねぶた祭で市街を練り歩きます。

© 青森朝日放送