シニアが健康寿命を延ばすために心がけること2選

健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を指す「健康寿命」は、男性の場合が72.68歳、女性の場合が75.38歳です。長生きを目指すのであれば、健康寿命を延ばして、他人の世話になる状態を少なくしたいと誰もが感じるのではないでしょうか。

「令和5年度高齢社会白書」によると、日本人の「平均寿命」は、男性の場合が81.41歳、女性の場合が87.45歳となっています。最近では、90~100歳という方も珍しいことではなくなりました。一方、健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間を指す「健康寿命」は、男性の場合が72.68歳、女性の場合が75.38歳です。

健康寿命と平均寿命

健康寿命と平均寿命(参照:令和5年版高齢社会白書)

平均寿命から健康寿命を差し引いた年数は、他人の手助けや介護が必要な期間といえます。長生きを目指すのであれば、健康寿命を延ばして、他人の世話になる状態を少なくしたいと誰もが感じるのではないでしょうか。 今回は、「令和5年版高齢社会白書」の中の「高齢者の健康をめぐる動向について」から、シニアが日頃心がけていることをみてみましょう。

シニアの暮らしぶり:日頃心がけていること

まずは、シニアの暮らしぶりから、日頃から心がけていることをみてみましょう。

日頃心がけていることと健康状態

日頃心がけていることと健康状態(参照:令和5年版高齢社会白書)

シニアが日ごろ心がけているさまざまなことをグループ分けして解説します。

シニアが健康寿命を延ばすために心がける「日々の習慣」

シニアが健康を維持するには、以下のような習慣を持つことが挙げられています。 ・栄養バランスの取れた食事をとる ・休養や睡眠を十分にとる ・酒やタバコを控える(やめる) ・健康診断などを定期的に受ける ・医療・健康に関する知識を持つ 高齢になれば、食が細くなり「あるもので済ませてしまおう」と思ったり、「のど越しのよいもの」「食べやすいものだけ」など好みを優先したりすることもあるでしょう。健康維持には栄養バランス大事です。また、高齢になると、寝つきが悪い・トイレで目が覚めるなど睡眠自体の質の低下が気になります。 しっかり休養が取れないと、生活習慣病の罹患リスクを高め、かつ症状を悪化させるといわれています。コーヒー、緑茶などでカフェインを摂りすぎないよう気をつけましょう。また、体調について相談できるかかりつけ医を見つけておくことも必要といえます。

シニアが健康寿命を延ばすために心がける「人との交わり」

年をとるほどに友人・知人が少なくなり、交際範囲は縮小していく傾向にあります。しかし、人との交わりは、健康を維持するために必要なこと。以下のような取り組みを心がけたいものです。 ・地域の活動に参加する ・散歩やスポーツをする ・趣味を持つ ・気持ちをなるべく明るく持つ 人との交わり、接点を持つのに、地域活動に参加するのが面倒と思えば、兄弟姉妹などの縁者、ご近所さん、友人など、最も近しい人との付き合いを密にするのもよいでしょう。 狭い人間関係だけにしてしまうと、日常に刺激が少なくなり、同じような日々を送ることになってしまいます。趣味を通して人とつながる、地域のボランティアに参加するなど、意識して人付き合いを広げることも取り入れましょう。 いろんな人と交流をすることで、身だしなみを整える必要性を感じたり、共通の話題のもとになる時事ニュースに関心が向いたりします。結果として、身も心も若々しさを維持できるでしょう。 文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー) 3匹の保護猫と暮らすファイナンシャルプランナー。会計事務所、保険代理店や外資系の保険会社で営業職として勤務後、FPとして独立。人と比較しない自分に合ったお金との付き合い方、心豊かに暮らすための情報を発信しています。 (文:舟本 美子(ファイナンシャルプランナー))

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