バルサのラポルタ会長がシャビ監督解任を決断か 4月末に退任は撤回されたが…

スペインメディアの『スポルト』は17日、バルセロナのジョアン・ラポルタ会長が同クラブを率いるシャビ・エルナンデス監督の解任を決断したと報じた。

1月27日に行われたビジャレアル戦での敗戦後に、「この状況は方向転換に値するものであり、クレとしてこの状況を続けることはできない」と今シーズン終了後の退任を表明していたシャビ監督。しかし、今シーズン開幕から不安定な戦いぶりを露呈していたクラブは、この発言以降の公式戦13試合で無敗を記録するなど復調を遂げることに。チャンピオンズリーグでの準々決勝敗退や“エル・クラシコ”での敗戦があったものの、ジョアン・ラポルタ会長やデコSD(スポーツディレクター)らクラブ幹部はシャビ監督の続投を希望し、4月25日にバルセロナは公式会見にて同監督が来シーズンも引き続き指揮を執ることを発表していた。

しかし、シャビ監督の記者会見での発言が状況を大きく変えたようだ。16日にアウェイの地で行われたアルメリア戦(2-0でバルセロナが勝利)を前にした会見で、記者からの「今後もレアル・マドリードや他のクラブとヨーロッパの舞台で競争を続けられるか」という質問に対し、シャビ監督は「これからも競争を続けるが、バルセロナサポーターは状況が難しく複雑であると理解しないといけない」とクラブの状況は楽観的ではないと発言。

その上でシャビ監督は「25年前とは違うんだ。前は監督がこの選手とこの選手が欲しいと言えば補強できた。けど、今のバルセロナはファイナンシャル・フェアプレー(FFP)の問題を抱え、他のクラブとは違う状況にいる。バルセロナサポーターはそれを理解しないといけない。自分はそれを理解している。だから言って、勝つための競争や戦いを続けたくないという意味ではない。けれど、それがバルサの状況なんだ。バルサには時間と安定が必要だ」と話し、サポーターに忍耐を求めた。

しかし、今月4日のジローナ戦で敗れ、既に大きな怒りを抱えていたラポルタ会長は、このシャビ監督の発言に激怒。同監督への失望からアルメリア戦への同行を取りやめ、監督を解任する決断をしたと報じられている。

なお、現時点でシャビ監督の解任は発表されていないが、19日に行われるラージョ・バジェカーノ戦でバルセロナが勝利し、クラブにとって「最低限の目標」となるラ・リーガ2位を確定された後に、シャビ監督の解任が発表される見込みだと同メディアは説明している。

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