長崎県立こども医療福祉センターの利用中に男児がケガ…母親が不安を訴える

諫早市の長崎県立こども医療福祉センターで、男の子が乗った車いすを職員が誤って転倒させました。

男の子は一時、入院し保護者が不安を訴えています。

額や鼻、口の周りをケガした9歳の男の子。

前歯は一部欠け、ひびが入っています。

母親によりますと、男の子にはてんかんや半身まひといった重度の障害があります。

男の子は2024年5月5日、諫早市にある県立こども医療福祉センターのショートステイを利用しました。

職員が男の子を車いすに乗せて散歩に出た際、車いすのストッパーをかけずに手を放してしまいました。

車いすは緩い坂を下り、くぼみにはまって転倒、男の子は、ケガをしました。

母親
「(息子は)自分で危機回避というのができないので、例えば怖いとか危ないという言葉自体が話せないので、抵抗できないような状況の息子がバギー(子供用車いす)に乗ったままで坂を下っていったって思うと怖かっただろうなって」

大村市内の病院に搬送後、意識障害と診断された男の子は一時、入院しました。

母親
「なんでこんな初歩的なことで、こんな大ケガしなくちゃいけないのかなというのが正直、納得いかないのが一番。施設の力を借りないとやっていけないところもあってすごく感謝していますし、預けるうえでは信頼して預けようって思って。そこら辺はショックというかすごく悲しい」

施設や県の障害福祉課は
「(安心して利用してもらえるように)研修で車いすを操作するときの注意点を確認するなど再発防止策を講じる」などとしています。

この施設では2023年、男性看護師が心理的・性的虐待をしたとして、懲戒処分を受けています。

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