リヴァプール新監督就任が確実に スロット監督が移籍を認め、フェイエノールトが「お別れ動画」を投稿

フェイエノールトのオランダ人指揮官アルネ・スロット氏が、17日に行われた記者会見で、今季限りでの退団と来季のリヴァプール指揮官就任を認めたようだ。イギリス『ESPN』などが17日に報じた。

現在45歳のスロット氏は現役時代にズウォレやスパルタ・ロッテルダムなどでプレーし、2013年夏の引退後にズウォレのユースで指導者キャリアをスタート。その後、カンブールのアシスタントコーチや代行監督を経て、2017年夏にAZのアシスタントコーチに就任。2019年夏に同クラブの監督へ昇格すると、1年目の2019-20シーズンはアヤックスと白熱の優勝争いを繰り広げたが、コロナ禍でリーグ戦が途中で打ち切られて2位でシーズンを終えた。

翌シーズンからはフェイエノールトの監督候補として報じられるようになり、2020年10月にAZを去った。2021年夏、満を持してフェイエノールトの監督に就任し、1年目の2021-22シーズンはヨーロッパカンファレンスリーグ準優勝、2年目の22-23シーズンは6シーズンぶりとなるエールディヴィジ優勝を成し遂げた。3年目の今季は6年ぶりとなるカップ戦優勝を果たし、リーグ戦ではチャンピオンズリーグ(CL)出場圏の2位以上を確定させている。

一方、リヴァプールは2015年10月からチームを率いたユルゲン・クロップ監督が、今シーズン限りで退任する。約9年続いたクロップ政権下で暗黒期を抜け出し、2018-19シーズンに14年ぶり6度目のCL優勝、2019-20シーズンに30年ぶり19度目のトップリーグ制覇。新たなサイクルを託される後任候補に大きく注目が集まっていた。

そんな中、17日にフェイエノールトのクラブ公式Xが「アーネ・スロットの時代は終わりに近づいている…。最後のひとときを楽しもう」と惜別の動画を投稿。

そして、大手メディア『ESPN』によれば、17日に行われた記者会見にスロット監督は少し遅れて登場。そして、記者陣に向けて「遅れたのは、お別れの言葉を言いたかったから」と説明し、「私が去るのは残念だと人々が本当に思ってくれていると感じるのはとてもうれしいことです」と退団を明言。「来シーズン、私がリヴァプールの新監督になることは間違いない」と発言したようだ。

同メディアは、リヴァプールがフェイエノールトに最大940万ポンド(約18億7000万円)の補償金を支払うことでクラブ間合意に達し、スロット氏がフェイエノールトを去り、リヴァプールの新監督に就任すると報じた。

また、移籍市場に精通するイタリア人記者のファブリツィオ・ロマーノ氏は、「アルネ・スロット氏がリヴァプールの新監督として本日正式に署名をし、すべての書類が整った。正式発表はリヴァプールが望むタイミングで行われる。スロット監督のスタッフの一部に対する労働許可証は依然手続き中だが、それが完了次第、契約は完了する」と自身のXに投稿しており、公式発表まで秒読みの段階となっているようだ。

【動画】フェイエノールトが指揮官との惜別の動画を投稿

© 株式会社シーソーゲーム