【新NISAシミュレーション】50歳から「毎月5万円」を積立投資すると65歳でいくらになる?新NISAを元銀行員がわかりやすく解説

利回り×金額ごとの複数バリエーションで結果をまとめました

2024年から新NISAが始まりましたが、物価上昇や歴史的な円安が続くことにより「資産を守る対応策」について考えるひとが増えてきています。

そんなとき投資初心者が一番に思い浮かぶのが、新NISAによる積み立て投資でしょう。

今回は、そんな新NISAを活用して50歳から「毎月5万円」の積立投資をした場合の15年後の資産額を「金融庁 つみたてシミュレーター」を使用してシミュレーションしていきます。

セカンドライフがスタートする65歳時点で資産がいくら増えているのか、運用利回り別に一覧表にしていますので参考にしてみてください。

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

まずは新NISA制度をおさらい

まずは新NISA制度をおさらいしてみましょう。

【写真全3枚中1枚目】「つみたて投資枠」と「成長投資枠」の概要。2枚目ではつみたてシミュレーターによる結果を一覧表で紹介

新しいNISA制度の概要

  • 非課税保有期間:無期限
  • 口座開設期間:恒久化
  • 「つみたて投資枠」と「成長投資枠」: 併用可能
  • 年間投資枠:成長投資枠「年間240万円」・つみたて投資枠「年間120万円」
  • 非課税保有限度額:全体で1800万円(成長投資枠:1200万円 ※枠の再利用可能)

新NISAは、2024年1月から導入された制度です。この制度では、投資で得た利益や配当金が非課税となります。

通常、投資で得た利益や配当金には約20%の税金がかかりますが、新NISAではこの税金が免除されます。そのため、資産形成がより効率的に行えます。

以前の一般NISAやつみたてNISAでは、年間に投資できる金額に制限がありました。

一方で新NISAでは年間360万円もの投資が可能。

さらに、非課税期間の制限がなくなったため、より長期的な資産形成が可能になりました。

50歳から65歳までの「15年間・毎月5万円」投資したらいくらになる?

ここからは運用利回り別に、毎月5万円の積立投資で15年後に築ける資産額をシミュレーションしています。

【新NISA】運用利回り別「月5万円」積立投資シミュレーション結果

【利回り別】毎月5万円を積立投資した場合の15年後の資産評価額

運用利回り:資産評価額(元本部分は900万円)

  • 利回り1%:971万円
  • 利回り2%:1049万円
  • 利回り3%:1135万円
  • 利回り4%:1230万円
  • 利回り5%:1336万円

元本部分は900万円ですが、利回り2%からは1000万円を超える資産をつくることができます。

ただし、本シミュレーションは過去のデータ等にもとづいて試算をおこなっています。

実際値とは異なる場合があり、将来の結果を予測して保証するものではありません。

投資信託などによる資産運用では、元本割れなどのリスクがあることも十分に理解しておきましょう。

新NISAで老後に向けた資産形成をしておきたい方も多いのではないでしょうか。

「老後2000万円問題」が話題になったことは記憶に新しいですが、では「2000万円」を新NISAでつくる場合、毎月いくら積み立てればよいのでしょうか。

次章からは利回り3%を想定して、積立金額別に15年後の資産評価額をシミュレーションしています。

50歳からの積立投資「15年間で2000万円」をつくるための毎月の積立額はいくら?

ここからは、「15年間で2000万円」をつくるための毎月の積立額について考えていきましょう。

利回り3%での運用を前提にして、積立額別に15年後の資産評価額をシミュレーションしています。

【新NISA】積立額別「運用利回り3%」積立投資シミュレーション結果

【積立金額別】運用利回り3%で積立投資を続けた場合の15年後の資産評価額

毎月の積立金額:資産評価額

  • 1万円:227万円
  • 3万円:681万円
  • 5万円:1135万円
  • 9万円:2043万円

結果は上記の通りとなりました。

毎月「9万円」を積み立てすることで「15年間で2000万円」が達成できそうです。

今回のシミュレーションでは利回り3%が15年間続くことを前提としていますが、実際の運用成果がどれほどになるのかは運用してみないと分かりません。

参考までに、金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」によると、世界の主な株価指数に20年間つみたて投資をした場合の「国内(日経平均)」のリターンは5.5%となっています。

積立投資は思い立ったが吉日です。できるだけ早い段階から始めて長期投資することで、安定したリターンを狙うことができます。

将来に必要な金額を試算してみよう

今回は金融庁のつみたてシミュレーターを使用して、さまざまはパターンで15年後の資産評価額を紹介してきました。

本シミュレーションは過去のデータ等にもとづいて試算をおこなっており、実際にはこのように安定した利回りのまま15年間運用するのは難しいかもしれません。

新NISA制度を活用した投資信託などの金融商品には、元本割れなどのリスクがあります。

こうしたリスクを抑えるには、長期投資・積立投資・分散投資を取り入れるのがおすすめです。

新NISAを始める場合は、まずはご自身で目標額を設定することが大切です。

老後の生活費や自宅のリフォーム資金など、将来に必要となる金額についてシミュレーションしてみるとよいでしょう。

参考資料

  • 金融庁「NISAで資産形成!!」
  • 金融庁「新しいNISA」
  • 金融庁「つみたてシミュレーター」
  • 金融庁「長期・積立・分散投資とNISA制度」

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