【実体験】うっかりしてた「トイレの後悔」3選!注文住宅を購入した人の体験談からプロが解説

よくある注文住宅のお悩みを住宅のプロが解説

国土交通省の直近の調査結果によると、住宅に対して不満を感じている方の割合の合計は23.1%(多少不満20.1%、非常に不満3.0%)となっています。

【写真全3枚中1枚目】住宅に対する不満をもつ世帯の割合は?2枚目からの写真で「トイレの後悔ポイント」をチェック

また、快適な住まいづくりにおいて、近年ではトイレにこだわる人が意外と多いようです。

古くから国内の住宅におけるトイレとは排泄のみを目的とした機能空間として存在していましたが、住宅設備機器の進化や、在宅勤務の普及により近年では清潔で快適な空間へと飛躍的に変化しています。

今後はトイレ空間の計画時から機能性やデザイン性、快適性がますます重要視され、住まいの満足度にトイレが大きな影響を与えるものと思われます。

そこで今回の記事では、注文住宅を購入した人の中から「トイレ」にまつわる後悔ポイントがある人の意見を3つ紹介したいと思います。

この事例は次のような方の実際の体験談となります。

【現在の年齢】40歳代~50歳代
【購入時の年齢】30歳代

※編集部注:外部配信先では図表などの画像を全部閲覧できない場合があります。その際はLIMO内でご確認ください。

注文住宅「トイレ」の後悔ポイント1:広く作りすぎて内側から鍵をかけられない

注文住宅「トイレ」の後悔ポイント1:広く作りすぎて内側から鍵をかけられない

「トイレを広く作りすぎたために、便座に座った状態で扉の鍵をかけることができず…掃除の手間も増えてしまったので、もう少し広さについて考えるべきでした」

トイレは毎日使う空間ですが、狭すぎると圧迫感を感じて窮屈な空間になってしまい、内部でホッとできる空間ではなくなってしまいます。

一方で広すぎると掃除が煩わしくなったり、光熱費がかさんだりすることも。

トイレを広くしすぎると、このようにかえって使い勝手が悪くなったりしてしまうことがあります。

中には壁に設置したペーパーホルダーに便座に座ったままでは手が届かなくなってしまった事例もありました。

トイレを設計するにあたっては、便器の大きさや手洗い器、収納キャビネットなどの設置の有無を十分に考慮した上で、最適な寸法を考えることが大切です。

また、バリアフリー対応のトイレには介助スペースを含めた広さが必要になります。

将来のことを見込んで計画するのであれば、その点についても事前に検討しておく必要があります。

注文住宅「トイレ」の後悔ポイント2:玄関の近くに設置してしまった

「トイレを玄関の近くに設置しましたが、家族が玄関で接客中のときにトイレに入りにくいです」

注文住宅で間取りを考える上で、トイレをどこに設置するのかは非常に重要な問題です。

音や臭いに配慮してリビングから遠い位置や玄関近くに配置した場合には、来客が多いご家庭だとこのような問題が発生します。

近年では浴室や洗面所付近にトイレを設けるケースが増えています。

これにより水道の配管も容易になるので、建築費用を安く抑えることが可能になります。

また音や臭いに対する対策をきちんと行って、主な生活空間であるLDKの隣にトイレを配置するのも有効です。

動線が短くなり使い勝手が良くなりますよ。

注文住宅「トイレ」の後悔ポイント3:2階に設置したが使わない

注文住宅「トイレ」の後悔ポイント3:2階に設置したが使わない

「2階にもトイレを設置したのですが、夏場には熱がこもって暑いし、結局あまり使っていません」

住宅のプランを作成する上では、前述したトイレの設置位置とともに、トイレを何箇所設置するのかも重要な問題といえます。

家族が夫婦2人のみの場合であれば、リビングのある1階の1か所だけにしかトイレがなくてもそれほど困ることはないでしょう。

しかし家族の人数が多い場合や2階に寝室がある場合、2階にもトイレがあったほうが安心です。

朝の出勤時や子どもの通学前にトイレ渋滞が発生したり、夜間に1階まで降りてトイレに行く頻度が増えたりして非常に不便となってしまうためです。

しかしトイレは小さな個室であり、空間の性質上、ドアを閉め切った状態にしていることが多くなります。

2階にあるトイレは夏場にはどうしても熱がこもって暑くなりがち。

したがって2階のトイレでは、夏場の暑さ対策を考えておくことが大切です。

2階トイレの暑さ対策として、以下のようなことができます。

  • 小窓を設けておき、夏場はできるだけ窓を開けて空気を循環させる
  • 小型扇風機やサーキュライト(送風で空気を循環させるサーキュレーターと照明が一つになったもの)を設置する

上記のように、暑い時期でもトイレを快適に使えるような対策を事前に講じておく必要があります。

住宅のプロからワンポイントアドバイス

住宅のトイレを設計するにあたっては適切な広さや数を確保して、最適な場所に配置することが重要になります。

トイレは排泄のために利用する場所なので、臭いや音の問題について十分な配慮をするとともに、各部屋からのアプローチの問題や必要な広さについても事前に良く検討しておくことが不可欠となります。

ほかにも掃除のしやすさや、風通し、明るさの確保、バリアフリーといったことも長く使うためには欠かせない条件といえるでしょう。

本記事の内容を、皆様の注文住宅をプランニングする際に参考にしていただけたら幸いです。

参考資料

  • 国土交通省「平成30年住生活総合調査結果」

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