【阪神】佐藤輝明と望まぬ再会… 中日・井上二軍監督が異例のゲキ「お前が損するぞ!」

二軍で調整する佐藤輝明

阪神は17日のヤクルト戦(甲子園)に2―4で完敗。打線が燕投手陣の小刻みな継投を打ちあぐね、連勝は2でストップした。

開幕から続いた打撃不振と守備難を克服することができず、15日にファーム再調整を命じられた佐藤輝明内野手(25)はこの日、ナゴヤ球場で行われたウエスタン・中日戦に「4番・三塁」として先発出場し死球、一ゴロ、二ゴロ、二ゴロと3打数無安打の打撃内容。試合後は「しっかり振れたのでよかった。やることは変わらないのでしっかり練習して頑張りたい」と出直しを誓った。

そんな虎の規格外男を、複雑な思いで敵軍ベンチから見つめていたのは中日・井上一樹二軍監督(52)だ。2020年から22年までの3シーズン、阪神で打撃コーチ&一軍ヘッドコーチを務めており、佐藤輝のプロでの歩みを入団当初から知る一人だ。

この日、取材に応じた井上二軍監督は「試合前に(佐藤輝が)俺のところにあいさつに来てくれたよ」と振り返った上で「監督のためにとかチームのためにとかよりもさ、お前個人の将来のためにも、タラタラしたりエラーした後にしょぼくれた顔したりとかな。ハツラツとやらないとお前が損するぞ」とファームのグラウンド上で〝望まぬ再会〟を果たしてしまった元・教え子に助言を送ったと明かした。

全身の血をドラゴンズブルーに染め直した今もタテジマの背番号8は、かわいく、気になる存在。「降格の原因をつくってしまったのは本人。厳しい措置を取られてしまったのも当然かもしれない。だからこそ、そこから反発して頑張らないとな」

井上二軍監督も、阪神在籍時代は「このままでは『並の選手』で終わってしまうぞ」など、厳しい言葉を度々投げかけ、佐藤輝に奮起を促してきた。指導者も選手もファンも、佐藤輝を見てきた人間なら誰もがみんな思っている。虎の規格外男は、ここで終わるようなプレーヤーであってはならない――。

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