京福バス、6月から福井駅起点の242便を減便…羽水高校線は土日・祝日の運行取りやめ

 京福バス(本社福井県福井市、岩本裕夫社長)は5月17日、福井駅を起点に運行する福井市内の路線バスについて、6月1日から福井総合クリニック線を廃止するなど9路線計242便を減便すると発表した。慢性的な運転士不足が理由で、減便率は同社が運行する路線バスの総便数の約15%になる。一部路線は最終便のダイヤを繰り上げる。同社は6月以降も、さらに減便に踏み切る可能性を示唆している。

 4月30日に国土交通省中部運輸局に届け出た。

 対象は▽大安寺線▽学園線▽桜ケ丘団地線▽福井総合クリニック線▽福井総合病院線▽済生会問屋団地線▽心臓センター町屋線▽羽水高校線▽運動公園線-の9路線。曜日別では平日89便、土曜90便、日曜・祝日63便。

 通勤・通学時間帯を極力避け、利用者が比較的少ない日中を中心に減便する。福井総合クリニック線を全日廃止するほか、福井総合病院線は土曜、羽水高校線は土日・祝日の運行を取りやめる。桜ケ丘団地線や福井総合病院線など計6路線は、最終便を1~3時間程度繰り上げる。

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 京福バスによると、同社は嶺北7市町で約60路線を運行している。運転士は4月1日現在で約150人。適正人員は約190人で40人程度不足しており、休日出勤などで対応しているという。運転士の採用強化や高速バスを休止するなどしてきたが、働き方改革関連法に基づく時間外労働の上限規制なども影響し、路線バスの運行維持が困難になったとしている。

 今回の減便は、運転士10人程度の業務削減に相当するという。同社は「今後の運転士の充足状況や利用状況を踏まえ、他の系統などでもさらなる効率化を実施する可能性がある」としている。

 また、福井駅と県立恐竜博物館やあわら温泉などを結ぶクロス・リアリティー(XR)バス「WOWRIDE いこっさ! 福井号」が6月から運行を開始するのに伴い、土日・祝日に福井駅-県立恐竜博物館間を走る恐竜バス2台の運行を一時休止する。

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