吉田鈴は「68」の巻き返しで決勝へ パット苦戦も一日で修正「一本も外さなかった」

吉田鈴の2日目は「68」の好プレー(撮影:福田文平)

<ブリヂストンレディス 2日目◇17日◇袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県)◇6731ヤード・パー72>

84位からスタートしたアマチュアの吉田鈴はボギーなしの「68」と巻き返し、トータル1アンダーの25位で予選通過を果たした。「68」は午前組ではベストスコアタイで、全体でも竹田麗央の「67」に続く2番目の好成績。プロテストではこれまで3度不合格と苦しんでいるが、十分な実力を秘めていることを改めて示すラウンドとなった。

「今日はパーオン率が高かったのと、長いホールでグリーンを外しても、2~3メートルのパーパットを一本も外さなかったのが良かったです」。パーオンは初日の11回から13回に増加。7番パー4の2メートルのパーパット、9番パー5の10メートルのバーディーパットなど、要所のパットはいずれも得意のフックライン。「いいラインにつけて、それを決められました」と振り返った。

初日は反対にパッティングに苦戦し、バーディーなしの3ボギー。「雨が降ってもグリーンが速くて、際どいパーパットを決められませんでした。プロはこの環境に慣れているけど、私は慣れていないので、経験していくしかないなと思います」。朝の練習グリーンではロングパットの距離感をつかむことを重視。一日で問題点を修正し「予選通過圏外から入れたのは大きいですね」と笑顔を覗かせた。

昨年のプロテストは2次予選で敗退し、今年は1次予選からの受験。どの会場に割り当てられるかにもよるが、早ければ、7月中旬に4度目の挑戦が始まる。「プロテストは常に意識していて、(最終会場の)大洗GCにも練習ラウンドに行きました。どれだけ緊張するかは立ってみないと分からないので、できる限りの準備をして臨みたいです」。姉はツアー3勝の吉田優利。身近に最高のお手本がいる一方で、少なからずプレッシャーになるのは確かだろう。

この日のラウンド中、キャディーを務めたコーチの今野康晴から「予選通過じゃなくて、上を目指してゴルフをしよう」と声を掛けられ、本人もその思いを強くしている。「今日は4アンダーでしたけど、一日で5アンダー以上、ツアーでのベストスコアは5アンダーだと思うので、6アンダーを出したいですね」。プロテストまでにツアーに数試合、「日本女子アマ」(6月11日~)に出場予定。ビッグスコアが、大一番での緊張に負けない自信につながる。(文・田中宏治)

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