全米注目の剛腕・パイレーツのスキーンズがメジャー初勝利 カブス相手に6回ノーノーで11奪三振

快投したパイレーツのポール・スキーンズ(ロイター=USA TODAY Sports)

全米が注目するパイレーツの新人右腕ポール・スキーンズ(21)が17日(日本時間18日)に敵地シカゴでのカブス戦に先発し、6回を無安打無失点、11三振1四球と圧巻の〝ノーノー〟投球でメジャー初勝利をマークした。カブスの鈴木誠也外野手(29)は休養のため欠場し、対戦はなかった。試合はパイレーツが9―3で勝った。

ルイジアナ州立大3年時に簡単に100マイル(約160・9キロ)を投げる剛腕として注目され、昨年7月のドラフトでは大方の予想通り全体1位でパイレーツに指名され、史上最高額となる920万ドル(約14億3240万円)の契約金を手にした。同年秋は傘下マイナーで計5試合に先発したが、調整に重点をおいていたため6回2/3しか投げなかった。

今年はメジャーキャンプに招待されたが昇格は見送り。開幕は3Aで迎え、7試合に先発して27回1/3で45奪三振と無双していた。11日(同12日)に満を持してメジャー昇格を果たすと本拠地ピッツバーグでのカブス戦でメジャー初登板。4回0/3を6安打3失点、7三振2四球だった。最速は101・9マイル(約164キロ)をマーク。ストレートは33球投げ、平均球速100・1マイル(約161キロ)だった。

2度目の登板となったこの日、初回から100マイル前後のストレートを軸に95マイル(約153キロ)前後のスプリット、85マイル(約137キロ)のスライダーを交え、三振の山を築く。先頭トークマンから7番マドリガルまで7者連続三振。8人目のクルーアームストロングはスプリットで一ゴロ、9番アマヤを三ゴロに仕留め、依然として、走者を許さず。

続く4回、トークマン、ハップを連続三振に仕留め、ベリンジャーは二ゴロ。5回一死、ブッシュを四球で歩かせ、初めて走者を背負うが、続くマストロブオニから10個目の三振を奪い、7番マドリガルは遊ゴロに仕留め、ノーヒッターを継続。この時点での球数は81球、チームは8―0で大量リードの展開だった。

6回もマウンドに上がり、一ゴロ、二ゴロで二死を奪うと、トークマンをフルカウントからの6球目、100マイルのストレートで空振り三振を奪った。ちょうど100球目だった。ノーヒッターのままこの回限りで降板となった。

この日は100マイル超が12球、ストレート41球の平均球速は99・3マイル(約159・8キロ)だった。前評判通りの結果を出したスキーンズ。今後が楽しみだ。

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