トアロードの風景モチーフ、松本隆さんの新曲披露 アーチに歌詞刻字「魅力が自然と」 神戸

トアロードのアーチに刻字された新曲「トアロードのハレ娘」の歌詞を除幕する松本隆さん(右)=神戸市中央区北長狭通

 1981年のレコード大賞に輝いた「ルビーの指環(ゆびわ)」など数々のヒット曲を手がけた作詞家の松本隆さんの新曲「トアロードのハレ娘」が、市民に披露された。歌詞の一部が神戸・元町のトアロードにあり、老朽化のために修復されたアーチに刻まれた他、近くのライブハウス「バリット」で地元の歌手らが歌った。

 松本さんは1969年にロックバンド「はっぴいえんど」でデビュー。その後、歌謡曲の世界へ移り松田聖子さん、太田裕美さんらのヒット曲を生み出した。新曲は、「はっぴいえんど」時代からの盟友でギタリストの鈴木茂さんが自身のバンド用に作曲。松本さんに歌詞を依頼して誕生した。

 神戸に拠点を移して10年以上になる松本さん。今回の作詞では、日頃散策するトアロードの風景をモチーフにしたという。ライブのトークイベントに登場した松本さんは、明るいポップス調の曲だったこともあり、「長く住んだ街の魅力が自然と浮かんだ。おしゃれで粋な人が行き交う雰囲気を描いた」と歌詞に込めた思いを語った。(津谷治英)

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