ボギーじゃなくてダボだから 西郷真央は「切り替え」成功で優勝争いへ

イライラする場面もあったが、切り替えることはできた(撮影/Shizuka Minami)

◇米国女子◇みずほアメリカズ・オープン 2日目(17日)◇リバティーナショナルGC (ニュージャージー州)◇6677yd(パー72)

開幕初日に繰り上がりでフィールドに滑り込んだ西郷真央は、首位と3打差の3位で大会を折り返した。「68」を出した初日に続き、4バーディ、1ダブルボギーの「70」とスコアを伸ばし通算6アンダー。「きょうは前半のトップスタート。グリーンが本当にきれいで、思ったところに打てさえすれば、(入りそうだ)という感じがかみ合ってくれた」とうなずいた。

この位置から2度の”チャックリ”。最後はパターでグリーンに乗せた(撮影/Shizuka Minami)

前半はピンチの場面もなく、スコアを落とさず3バーディの「33」。穏やかにプレーを進めていたが、後半にトラブルがあった。セカンド地点からグリーン左手前にかけてペナルティエリアがある13番のパー5(511yd)。第1打で池の手前まで運び、バンカーに“入っても良い”と思って打った2打目が、左からの追い風に流されてグリーン右横にこぼれた。

打ち上げのアプローチになる3打目は「練習はしていたし、パターだったら打てるような傾斜だと思っていたけど、行ってみたらスプリンクラー(ヘッド)があって」とウェッジを握った結果、“チャックリ”を2回繰り返して5オン2パットのダブルボギーにした。

急きょ入ったフィールドで好位置をキープしている(撮影/Shizuka Minami)

前半の良い流れを壊すミスに募るいら立ちを、この日はすぐに処理できた。「そこで流れは悪くなっちゃったけど、『崩さない』というのが今の課題。イライラする気持ちを抑えて残りのホールをプレーしました」と3mのチャンスが来た16番でバーディ奪取。後半は「37」にまとめた。

ホールアウトして思うのは、ダブルボギーは「逆に」気持ちを入れ替える好材料でもあったということ。「1回のミスでボギーだったら、その後も引きずっていたかもしれない。1ホールで2打落としたので、自分に『切り替えなきゃダメだよ』と、より思えた」と冷静に分析した。

週末に向けて臨む姿勢は変わらない(撮影/Shizuka Minami)

好位置で迎える週末も、浮足立つような感情はない。「今週はフィールドに入れてまずホットしたけど、その後はもうプレーに集中するだけなので、普段と変わりない意識になっている。4日間を通してまずはショットの精度を落とさずにプレーしきることを一番に意識していきたい」と闘争心を燃やした。(ニュージャージー州ジャージーシティ/石井操)

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン