7月出荷へ、おいしく大玉に 「尾花沢すいか」定植作業が最終盤

「尾花沢すいか」の苗がつるを伸ばす=尾花沢市二藤袋

 夏スイカ生産量日本一を誇る尾花沢市では定植作業が最終盤を迎え、先に植えられた苗が順調につるを伸ばしている。

 豪雪地として本来、豊かな雪解け水が土中に蓄えられるが、昨冬が少雪だったため、場所によっては新たに水をつぎ足す作業を強いられているという。開けた大地には、霜対策と地温を高めるためのトンネルが幾つも伸びている。今後も交配やつる引き、消毒など手間がかかる作業が続き、7月からの出荷に向け生産者は丹精込めて育てていく。

 同市二藤袋の畑では、漁師からスイカ農家に転身した遠藤真之さん(31)=東京出身、同市荻袋=が精力的に作業していた。就農2年目で、昨年より15アールほど多い80アールの広さの畑を確保した。就農のきっかけが尾花沢すいかのおいしさに感動したからといい、「いつか人を感動させるような大玉を作ってみたい」と柔和な笑顔を見せた。

© 株式会社山形新聞社