「女性を妊娠させた」として示談金名目で弁護士になりすまし、石川県内に住む高齢の男女から現金をだまし取ったとして、17日までに東京都に住む大学生の男が逮捕されました。男は以前、特殊詐欺を防いだとして警察から感謝状を贈られていました。
詐欺などの疑いで逮捕されたのは東京都板橋区の大学生・阪部全 容疑者（23）です。阪部容疑者は４月、何者かと共謀して羽咋市の90代の男性と、金沢市の70代の女性から現金あわせて400万円をだまし取った疑いがもたれています。
警察によりますと４月22日、何者かが羽咋市の90代の男性宅に息子をかたって「人妻を妊娠させてしまい、示談金として300万円を払う必要ある」などとうその電話をかけ、弁護士を装った阪部容疑者が白山市の駅周辺で男性から現金をだまし取ったということです。また、４月24日から25日にかけて同じような手口で金沢市の70代の女性から現金100万円をだまし取った疑いも持たれています。防犯カメラの映像などから阪部容疑者が浮上し、４月26日、金沢駅にいた阪部容疑者に職務質問して犯行が明らかになりました。
警察は「捜査に支障がある」として認否を明らかにしていません。また、犯行には複数人が関係しているとして警察は組織の解明に向け調べを進めています。
阪部容疑者は、ことし3月に特殊詐欺を防いだとして神奈川県警から感謝状を贈られていました。
