多目的トイレから出てきた親子 飛び出た一言に「これは酷い」「もっと広まるべき」

世の中には、さまざまな事情で障がいを持つ人も共存しています。

社会は、マジョリティである健常者をベースに作られているため、障がいを持った人たちの日常生活では『壁』が立ちはだかることも。

そういった『壁』をできるだけ撤去し、より多くの人たちが過ごしやすい環境を作るべく、バリアフリー化が推進されているのです。

車いすユーザーが目にした『多目的トイレ』のマナー違反

バリアフリー化の一環として、駅や商業施設には、障がい者や乳幼児を連れた人などが使用できる、多目的トイレが導入されています。

電動車椅子ユーザーである唐草(@karakusa0827)さんも、外出時は多目的トイレを利用している1人。

ある日、順番待ちをした上で多目的トイレを使おうとしたところ、中に入って疑問を感じたといいます。

多目的トイレ内に設置されている、収納式のベッドが出しっぱなしになっていたのです。

一部の多目的トイレでは、オムツの介助などで使用できる収納式ベッドが導入されています。

展開した状態だとスペースをとってしまうため、車いすユーザーにとって移動の妨げになってしまうことも。そのため、使用後は収納するのがマナーとされています。

唐草さんが、多目的トイレから出てきた子連れの女性に「ベッドを戻してくれませんか」と頼んだところ、相手は「最初からこの状態だったし、自分たちは使っていない」と一蹴。

しかし順番を待っている際、中から「ベッドから降りないで!」と子供に指示する女性の声が聞こえていたため、唐草さんはその態度に疑問を抱いたといいます。

収納式ベッドは、ベビーベッドの代わりの利用方法もあります。しかし、もちろん使用後は、ほかの用途と同じく元に戻すのがマナーです。

去っていく親子の背中を見て、唐草さんは「どんな用途でも、収納式ベッドを使ったら元に戻すのが常識ではないか」と感じたといいます。

唐草さんは多目的トイレのマナーを啓発するため、今回のエピソードをX(Twitter)に投稿。多くの人がさまざまな意見を寄せました。

・車いすだとベッドを戻すのも大変なんだよね。このことはもっと広まるべき。

・これは酷い。仮に自分が使っていなかったとしても、代わりに戻してあげればいいのに。

・分かる。自分も頼んだら「えー、使っていないのにー!」っていわれたことがあります…。

いくら設備としてのバリアフリー化が進んでも、『優しい社会』を築くには多くの人の協力が必要不可欠。

「自分さえよければいい」という考えは捨て、お互いを支え合う意識を常に持っていたいですね。


[文・構成/grape編集部]


出典

@karakusa0827

© 株式会社グレイプ