肩が痛くて夜も眠れない⁉40歳以上の女性は「四十肩・五十肩」に注意して!

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肩が痛くて腕が上がらない。夜も痛みで眠れない……。もしかしたら、四十肩・五十肩の症状かもしれません。

四十肩・五十肩になりやすい人の特徴や対処法などについて、 日本整形外科学会認定専門医で、なか整形外科京都西院リハビリテーションクリニック院長の樋口直彦氏に聞きました。

Q.四十肩・五十肩とはどのようなものですか

四十肩・五十肩は、肩関節周囲炎(肩関節周囲の炎症)とも呼ばれ、中高年によく見られる肩の痛みや運動制限の状態です。

主な症状は肩の痛みや運動制限です。特に夜間や肩を動かしたときに、痛みは激しくなります。肩を動かすとクリック音に似た音やカチカチと鳴ることもあります。

主な原因は肩関節周囲の組織の炎症や硬化・筋肉や腱の変性・関節包の収縮などですが、具体的な原因は完全には解明されていません。

Q.四十肩・五十肩になりやすい人の特徴にはどのようなものがありますか

四十肩・五十肩になりやすい人の特徴には、以下のようなものがあります。

・40歳以上の人:40歳以上、特に50歳以上の人がなりやすいです。
・女性に多い:性別で見ると、女性に多い傾向があります。
・運動不足の人・姿勢の悪い人:運動不足や姿勢の悪さが、四十肩・五十肩の原因となることがあります。

Q.四十肩・五十肩への対処法・セルフケアの方法はありますか

四十肩・五十肩には、次のような対処・セルフケアができます。

・ストレッチ:肩のストレッチや運動を行い、筋肉の柔軟性を保つことが重要です。ただし、過度に肩を動かしすぎるのは逆効果です。
・安静にする:痛みが強い場合は肩を安静にすることが必要です。
・温湿布やアイシング:痛みの軽減には温湿布やアイシングが効果的です。
・痛み止めの薬: 痛みを和らげるために、市販の痛み止めや炎症を抑える薬を使用することもあります。

Q.四十肩・五十肩で病院にかかる目安はありますか。また、治療で治りますか

痛みや運動制限がひどく日常生活に支障をきたす場合や、セルフケアで改善しない場合には、病院にかかって医師の診察を受けましょう。

治療は医師の指示に基づき、症状の軽減や原因の改善を目指して行われます。運動療法・投薬・注射・手術などが行われますが、個々の症状や状況によって異なります。四十肩・五十肩の症状には個人差がありますので、症状や対処法に関しては医師の指示に従うことが重要です。

教えてくれたのは・・・

樋口直彦 院長

医療法人藍整会 なか整形外科 理事長。医療法人藍整会 なか整形外科 京都西院リハビリテーションクリニック 院長。帝京大学医学部卒業、日本整形外科学会認定専門医。Vリーグ「サントリーサンバーズ」チームドクター。

帝京大学医学部卒業後、いくつかの病院で勤務し、院長を経験後、2021年1月に医療法人藍整会 なか整形外科の理事長に就任。バレーボールVリーグのサントリーサンバーズのチームドクターも務める。骨折治療をはじめ関節外科、スポーツ整形外科を専門に治療。Vリーグ サントリーサンバーズの選手の治療の経験を含めて、スポーツ整形外科医として、患者さんの個々のケース、タイミングを共に考え最善の治療を行なっている。クリニック運営にICTを推進し、お待たせすることない診療が信条。

「医療法人藍整会 なか整形外科 京都北野本院」公式HP

「医療法人藍整会 なか整形外科 京都西院リハビリテーションクリニック」公式ホームページ

取材/文:山名美穂(Instagram「@mihoyamana」)
編集:サンキュ!編集部

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