2023年に鹿児島県内に宿泊した修学旅行生は延べ6万60人で、前年から4割減り、新型コロナウイルス感染拡大で中止が相次いだ20年に次いで過去2番目に少なかった。17日、鹿児島市であった県教育旅行受入対策協議会の総会で県観光連盟が報告した。
前年比では3万6760人と大幅に減少した。同連盟は、コロナ5類移行に伴い、近場の鹿児島を選んでいた県内や隣県の学校が、コロナ禍前の行き先へ戻したことが要因としている。コロナ禍前の19年比では2240人減だった。
学校数は649校(前年比257校減)。うち、小学校は254校(25校減)で1万2090人、中学校は173校(161校減)の2万1756人。中学校は県内からの受け入れが大きく落ち込んだ。高校は184校(55校減)の2万4849人で、全てが県外校。昨年に続き大阪や東京からの受け入れが多かった。
宿泊先の地区別では、鹿児島が3万1599人(1万4282人減)と最多。月別では11、10、5月の順で多く、3カ月で全体の半数以上を占めた。
中原明男幹事長(51)=中原別荘社長=は、昨年は鹿児島国体関連の宿泊が優先され、鹿児島から行き先を変更した学校もあったとして、「今年、鹿児島に戻ってくるかが不安材料だ。コロナ禍前同様に回復しつつあるとはいえ、右肩下がりの傾向。需要などしっかり調査し、受け入れ増加に尽力していく」と話した。