稲見萌寧は「キャパオーバー」のショット迷走から復調気配

あらゆる試みにより「キャパオーバー」の状態だったという(撮影/Shizuka Minami)

◇米国女子◇みずほアメリカズ・オープン 2日目(17日)◇リバティーナショナルGC (ニュージャージー州)◇6677yd(パー72)

3試合ぶりの予選通過に、あと1打が届かなかった。1オーバー58位から出た稲見萌寧は5バーディ、2ボギー1ダブルボギーの「71」とし、通算イーブンパーの59位で終了。週末は全米ジュニアゴルフ協会(AJGA)の取り組みでアマチュア同伴となるため、50位タイに設定されたカットラインに惜しくも滑り込めなかった。

後半12番を終えた時点で2つ落とし、カットラインに4打差の3オーバーまで後退。13番(パー5)、8Iでピン右3mにつけた14番(パー3)で2連続バーディを奪い、16番でも伸ばすなど巻き返したが、残り2ホールはパーにとどまった。

池に入れてダブルボギーとした前半9番については「『ちょっと嫌だな、とプレッシャーがかかった』という時に前の癖が出てミスが起きた。そこをもっと減らしていければ」と悔やんだが、「きのう、きょうでだいぶショットの感触は良くなった。いいショットもたくさん出てきた」と収穫も口にする。

ショット後もスイング確認は続く(撮影/Shizuka Minami)

クラブセッティングを大幅に変えた4月のメジャー「シェブロン選手権」からの5週間で、フェードの球筋をストレートに近いドローにするスイングへ変更するなど、あらゆる試みにチャレンジ。「色々なことをやり過ぎてゴチャゴチャして、正直キャパオーバーで迷いまくっている状態ではあったけど、だいぶ踏みとどまったかな」と手応えは深まりつつある。

「来週のオフは必死に安定性を高めてミスの幅を減らしていけたら。とりあえずスイングは『これで良さそう、やって行こう』という感じにはなっているので整理はできた」と残す課題も明確だ。「今週だと毎日ダブルボギーや池に入れたりというのがあって本当にもったいない。もっとミスの度合いが減らしてうまくいけば、だいぶ復調できるんじゃないかっていう希望は持っている」

次戦は2週後のメジャー「全米女子オープン」(30日開幕/ペンシルベニア州ランカスターCC)。帰国はせずに米国で調整する方針で、「ちょっとでも早く結果を出せるように頑張っていかないと」と気合を込めた。(ニュージャージー州ジャージーシティ/石井操)

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