メゾソプラノ歌手下村さん 傘寿の足跡、歌声に乗せ 25日に宇都宮でコンサート 声楽家仲間共演

来場を呼びかける下村さん(中央)と門下生

 【宇都宮】ドイツを中心に長年、欧州で活躍してきた兵庫塚2丁目、メゾソプラノ歌手下村洋子(しもむらようこ)さん(80)の「傘寿」を祝う声楽コンサートが25日、市南図書館サザンクロスホールで開かれる。喜寿を祝った2021年以来のコンサート。下村さんの指導を受けたベテラン声楽家3人も共演し、平均年齢72歳の円熟した歌声を届ける。

 下村さんは宇都宮女子高を経て東京芸術大、同大学院で声楽を学び、声楽家の戸田敏子(とだとしこ)、中山悌一(なかやまていいち)両氏に師事。欧州では100回を超える公演を重ね、宇都宮に帰郷してからは後進の指導に当たってきた。

 「下村洋子と仲間達」と題し、バリトン藍原寛治(あいはらかんじ)さん、テノール川田明良(かわだあきよし)さん、ソプラノ小二田幸子(こにたゆきこ)さんの県立高音楽科教師、元教師のベテラン声楽家3人と共に約25曲を披露する。伴奏は市出身のピアニスト阿久沢政行(あくざわまさゆき)さん。「この道」や「夏の思い出」といった日本の唱歌のほか、ドイツやイタリアなどの歌曲もある。

 下村さんは「若い時は力任せに歌いがち。でも、どういう情景の歌なのかイメージすることが大切。人生経験を重ねることで、歌詞をより深く理解できるようになり、今、歌うことが本当に楽しい」と、ベテランなりの妙味を語る。

 午後2時開演。全自由席で大人2千円、高校生以下千円。チケットは県総合文化センターと市文化会館で取り扱っている。(問)藍原さん090.6114.2720。

© 株式会社下野新聞社