「たまにはいいこと言う」長嶋一茂、国立大授業料値上げ提案への意見に“珍しく”集まる支持

2024年3月、慶応義塾の伊藤公平塾長が、自身が委員を務める「中央教育審議会(中教審)」の会合で「高度な大学教育を実施するには、学生ひとりあたり年間300万円は必要」「国立大の家計負担は(その半分の)150万円程度に引き上げるべきだ」と述べたことに、波紋が広がっている。

「国立大は2004年に法人化されましたが、国からの運営費交付金は減少傾向で、研究費も削減を余儀なくされています。そのため『教育の質の低下』が問題になっています。

しかし、授業料は標準額で年間53万5800円。20年近く変わっていません。文部科学省の省令で、最大20%まで増額できることになっていますが、なかなか授業料の値上げには結びついていません。伊藤塾長は『学生には、せめて私大と同じ程度の授業料を負担してもらいたい』という考えがあったのでしょう。東京大学では、授業の値上げが検討されていることが報じられました」(教育ジャーナリスト)

こうしたなか、伊藤塾長は5月15日付の読売新聞の取材で「AI(人工知能)など科学技術はますます発展する。文系理系を問わず高度な人材を育てるにはお金もかかる」「高等教育に必要な費用について問題提起したかった」と述べ、「給付型の奨学金を充実させ、だれもが安心して大学に進学できるようにした上で、払える人には払ってもらうべきだ」と発言の真意を語っている。

この話題は、情報番組などでも取り上げられている。5月17日に放送された『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)では、金曜日のレギュラーコメンテーターである長嶋一茂が、この件についてコメントした。

「長嶋氏は『基本的に国公立は、できたらですね、全員タダがいいと思います。教育は国力を守り、維持する最たるもの。世界でも、ただのところはたくさんあるわけだし、そちらの方向じゃないですか』と自論を語り、さらに『国はダムや道路をつくったり、国防費に何兆円もかけており、その分の何パーセントかを教育に回す予算組みを考えたら』とも語りました」(芸能記者)

これに対し、Xでは《長嶋一茂氏の言うとおり》《よく言ってくれました!》などの賛同コメントが多く寄せられた。また、ふだんは場違いな言動の多いゆえか《珍しく一茂が正しいこと言ってる》《たまにはいい事言うな》といった、皮肉とも取れる意見も。

「『たまには』だけは余計だよ」という本人のツッコミが聞こえてきそうだが、家計に直結する問題なだけに、一茂のストレートな感想は、支持を集めたようだ。

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