10億超マンションまで誕生の大阪・梅田開発「万博時には更に街びらきを拡大」吉村知事の発言に「庶民の生活わかってない」府民の怒り

大阪府の吉村洋文知事(写真・時事通信)

5月17日、大阪府の吉村洋文知事が自身のXに、読売テレビで同日に放送された「最高価格10億8千万円の超高級マンション完成 タワマン建設続々 梅田が“住む街”に変貌のワケ」というニュースを引用したところ、大阪府民からツッコミを喰らっている。

「番組は、5月17日にJR大阪駅の南側に広がる堂島エリアで、高さ約195m、地上49階建ての超高層マンションがお披露目されたことを報じました。大阪・梅田の周辺では高層マンションの建設が相次ぎ、最高価格は10億8000万円の物件も。さらに今後、40階建ての総戸数500戸以上のマンションが計画されていることを伝えています。2017年からの6年間で、13のマンションが建設され、戸数はあわせて3000戸を超えたそうです」(週刊誌記者)

番組では「関西の住みたい街」のアンケートでは「西宮北口」や「神戸三宮」などをおさえ、「梅田」が3年連続で1位になったことも報じていた。

「このニュースを引用して、吉村知事が《今年秋にうめきた2期の先行街びらきをする。来年春の万博時には更に街びらきを拡大。都市のど真ん中に本物の緑。駅直結の都心大公園。商業エリアも拡大させる。梅田を強化する》と書き込んだのです。

『うめきた2期』は2024年9月、JR大阪駅北側で開発される地区のことで、甲子園球場とほぼ同じ面積の広大な公園の近くに、2棟のタワーマンションが建設されます」(同前)

この知事の書き込みに《誰が住むんすか?住む町言うなら府営住宅作れよ》《タワマンで実績アピール。似合ってるわ~》《何を言っているのやら…梅田は住む街ちゃうわ!》などのコメントが寄せられているのだ。

大阪府民があきれる背景には、先ごろ発表された「大阪市の介護保険料の基準額は全国最高の月額9249円」というニュースも影響しているようだ。

「全国平均は6225円だから、3000円以上高い。最低額の東京都小笠原村は3374円で、その差は約2.7倍でっせ。さらに全国ワースト2位は守口市の8970円、3位は門真市の8749円と、大阪ばかりが占めてるから、大阪府民の負担は大きい。10億円のマンションなんて『ふざけるな』ですわ。しかも介護保険料が高額になる理由が『ひとり暮らしの高齢者世帯が多い』『住民税の非課税世帯、低所得者層が多い』。知事は庶民の生活がわかっているんかいな」と、大阪府民は怒る。

さらにちゃっかりと《来年春の万博時には更に街びらきを拡大》と、万博をPRした吉村知事。そのあたりも、万博開催を疑問視する府民の不興を買ったのかもしれない。

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