心が傷ついている犬にどう寄り添う? 犬を安心させるための接し方とは

犬のなかには何らかの理由で心が傷ついている状態のコもいて、心のケガを癒すためのサポートが必要となることもあるそうです。

では、心に傷を負った犬に対してどのように接してあげるとよいのでしょうか。

「心が傷ついている犬を安心させる接し方」について、いぬのきもち獣医師相談室の岡本りさ先生に話を聞きました。

心が傷ついている犬ってどんな犬?

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「心が傷ついている犬」とは、さまざまな原因から日常生活を穏やかに送ることが困難な状態にある犬のことをいいます。

犬の心が傷ついているときのサイン

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犬の心の状態やその犬が苦手とする状況などもあるため一概にはいえませんが、心が傷ついた犬には特徴的な行動や仕草がみられる傾向があります。

①人の気配に敏感

犬が人に対する警戒心や不安感から、人の気配に敏感になることがあります。

②特定の状況に対して過剰に反応する

犬が特徴のある人や人の手を怖がったり、地震、雷、音などに対してガタガタと震え出したりパニックを起こすなど、特定の状況に対して過剰に反応する場合、何らかの恐怖心やトラウマを抱えている可能性があります。

③覇気のない表情で部屋の隅っこにいる

犬が自分のいる環境に不安を感じていたり何かを楽しむ余裕がない場合、覇気のない表情をみせたり部屋の隅っこなどに隠れることがあります。

心が傷ついている犬を安心させる接し方

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犬が心に傷を負っていると思われる場合、少しでもそのコを安心させるために

  • 落ち着くことができるクレートを設置する
  • 無理に距離を縮めようとはせず、そのコのペースに合わせてあげる
  • 優しくたくさん声をかけながらお世話をする

このようなことに気をつけながら接してあげるとよいでしょう。

また、犬の状態によっては獣医師に相談の上、リラックスするためのサプリメントなどを検討してみるという選択肢もあります。

心が傷ついている犬のサポートは一人で抱え込まないこと

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心が傷ついている犬は、不安や緊張を感じやすかったり、恐怖心やトラウマを抱えていることでさまざまな様子をみせることがあります。

お世話をする上で大切なことは、愛犬に対して穏やかに接し、声がけを根気強く行うことですが、心の状態によっては自宅でのしつけの範囲を超える場合も多いです。

このため、飼い主さんが一人で抱え込まずに、かかりつけの獣医師や獣医行動診療学専門医を頼ることも必要です。

心の傷は目に見えないものだからこそ愛犬に寄り添いたいですね。

(監修:いぬのきもち獣医師相談室獣医師・岡本りさ先生)
取材・文/maki
※写真は「いぬのきもちアプリ」で投稿されたものです
※記事と写真に関連性はありませんので予めご了承ください

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