古巣ペイトリオッツで良きメンター役を志すQBブリセット、「チームメイトが最優先だ」

ニューイングランド・ペイトリオッツのジャコビー・ブリセット【Jim Mahoney via AP】

クオーターバック(QB)ジャコビー・ブリセットがニューイングランド・ペイトリオッツで最初にプレーしたのは8シーズン前のことで、その時はドラフト全体3巡目で指名されたルーキーとして、トム・ブレイディとジミー・ガロポロに次ぐ3番手でプレーしていた。

インディアナポリス・コルツ、マイアミ・ドルフィンズ、クリーブランド・ブラウンズ、ワシントン・コマンダースといくつものチームを渡り歩いた後、31歳となり経験を積んだブリセットは、2024年ドラフト1巡目指名のドレイク・メイやその他の若いペイトリオッツ攻撃陣のメンターを務めるためにフォックスボロに戻ってきた。

ペイトリオッツの公式サイトによると、ブリセットは次のように語ったという。「初めてここに来たとき、このリーグで自分よりも年上だったり、経験が豊富だったりする人は、みんな自分のメンターなんだと実感した。今ではドレイクだけでなく、もっと多くの人にとってそうでありたいと思っている。俺にとってチームメイトが最優先だ。メイだけでなく、このチームのみんなにとって良いチームメイトになれる」

ブリセットは、誰であれ、ペイトリオッツがドラフト全体3位で指名するクオーターバックを導くベテラン役を期待されてチームに加わった。同時に、その新人クオーターバックがシーズン第1週までに準備を整えられない場合の先発候補という意味合いもあった。ノースカロライナ大学(UNC)で26試合の先発出場にとどまったメイが指名されたことで、ブリセットには先発としてシーズン開幕を迎えるチャンスがめぐってきている。

ブリセットは「俺たちのチームのいいところは、正直に言って、誰もが先発になりたがっているところだと思う。みんなが先発のポジションを争っている。それが理想だ。もし誰もプレーしたがらなかったら、チームはめちゃくちゃになってしまう。この組織の中で、俺たちの立場が悪くなるだろう。みんなそれを理解していると思うし、みんなプレーしたいんだ」とコメント。

ブリセットはここ数シーズンでオフェンスをスムーズに動かす能力を示している。昨シーズン、ブリセットが試合に出るたびにコマンダースオフェンスは活性化していた。

ベテランのブリセットはたとえ自身が先発でシーズンをスタートしても、ペイトリオッツが長期的にはメイを中心としたチームになることを知っている。ブリセットはその将来の成功を育むためにできる限りのことをする意向を示し、次のように話した。

「彼と一緒に仕事をするのが楽しみだ。トム(ブレイディ)の後をついて回っていた頃を思い出すよ。メイはもう、プレーや俺の考え方、リズム――このレベルでこのポジションにつくためのさまざまな細かいニュアンス――について、テキストで質問してくるんだ」

ペイトリオッツにおける疑問は、メイがシーズン第1週から出場するのか、それとも新任ヘッドコーチ(HC)ジェロッド・メイヨがブリセットに開幕の先発を託すのかだ。後者の場合、ルーキーのメイは1カ月ほどサイドラインで足慣らしをしてから、ブリセットからリーダーシップを引き継ぐことができる。

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