【北中城】認知症への不安などについて地域住民の質問に医師が答える座談会「認知症ザ・談会」(主催・北中城村地域包括支援センター)が10日、同村の大城公民館であった。特定医療法人アガペ会北中城若松病院の創設者で医師の田頭政三郎さん(87)が、参加した約20人の質問に答え、認知症の予防は「独りぼっちにならず、ユンタクハンタクして、歩くなどの運動をして、好奇心を持つことが大事」と語った。(中部報道部・吉川毅)
座談会では参加者から「認知症は不幸か?」「最近、芸能人の名前がすぐに出てこない。これは認知症なのか?」「物忘れと認知症の違いは?」などの質問が挙がった。
田頭さんは、物忘れと認知症の違いについて「『朝ご飯は何を食べた?』と質問して、食べたかどうか分からないと答えるのは認知症。食べたけどおかずの内容を忘れてしまったのは物忘れ」と具体例を出して紹介した。
「年齢を重ねると認知症になる確率は高くなるが、笑顔で生活できれば不幸ではない。周りに感謝して、今日も一日良かったと言えるためにどうするか考えよう」と呼びかけ、「認知症になってもカバーし合える社会をつくっていきたい」と話した。
座談会は、認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた環境で暮らし続けられる地域づくりを目指し開催。
6月26日に仲順公民館、7月30日に和仁屋公民館で開催を予定している。