県内で特殊詐欺の予兆電話相次ぐ 総務省職員や警察官かたり

警察官をかたる男が送信してきた警察手帳の画像(一部が加工されています、県警提供)

 盛岡など岩手県内6市町で17日までの3日間、総務省職員や警察官をかたり個人情報を聞き出す詐欺の予兆電話が相次いだ。交流サイト(SNS)に誘導し、警察手帳などの画像を送って信じ込ませる手口で、県警が注意を呼びかけている。

 県警によると、盛岡市と花巻、奥州、宮古、二戸、紫波の5市町で15~17日に計14件を認知した。いずれも自宅の固定電話に音声ガイダンスで「こちらは総務省です。あなたの電話が2時間で通信不能になります」と流れた。

 案内に従い番号を押すと、総務省職員をかたる男が「詐欺に悪用されており、警察に電話を転送する」と告げ、警察官をかたる男は携帯電話の番号を聞き、SNSでやりとりをするよう誘導。警察手帳の写真を送り、家族構成や口座番号を尋ねてきた。

 県警生活安全企画課の佐々木亜貴子・特殊詐欺対策室長は、聞き出した個人情報を使った架空請求詐欺などに発展すると指摘し「警察官がSNSでやりとりを求めることは絶対にない。同様の電話があったらすぐに切り、相談してほしい」と注意喚起する。

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