【グラフ】歓送迎会の平均想定予算は4404円(前年比+406円)
新年度がスタートして2ヶ月弱。年度始まりはプロジェクトのキックオフや新入社員・異動者の歓送迎会など、飲み会の増えるシーズンでもあります。
コロナ禍が落ち着いてきているという見方もあり、飲み屋街にも人が戻ってきているように見受けられます。では、仕事関係の「飲みニケーション」はどんな実態なのでしょうか。
今回は、最新の意識調査をもとに「飲みニケーション」の頻度や必要性について深堀りしていきます。
記事の後半では、歓送迎会の予算感や様々な世代の本音をご紹介!
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「飲みニケーション」ありか、なしか? 社会人831人に聞いてみた
株式会社ネクストレベルが運営する『ミライのお仕事』では「飲みニケーション」についてどう思うか、20歳以上の社会人831人に調査を実施。
調査概要は以下の通りです。
- 調査方法:インターネットアンケート
- 調査対象:20以上の社会人男女
- アンケート母数:男性266人・女性565人(合計831人)
- 実施日:2024年3月1日~2024年3月10日
- 調査実施主体:『ミライのお仕事』
- 調査会社:株式会社ネクストレベル
- リリース公開日:2024年4月4日
仕事関係の「飲み会」頻度は「年に1~2回」が僅差で最多
〈回答者の割合(多い順)〉
- 年に1~2回:30.1%
- ほとんどない:29.1%
- 数ヶ月に1回:22.2%
- 月に1回:12.6%
- 月に2~3回:4.5%
- 週に1回:1.0%
- 週に2回以上:0.5%
「飲み会」頻度の質問に対して、約3割が「ほとんどない」と回答しました。
次に頻度の低い選択肢である「年に1〜2回程度」も3割以上をマーク。「ほとんどない」と「年に1〜2回程度」と合わせて59.2%という結果となりました。
最近の仕事上のお酒は、年に数回程度のようです。
また、別の質問にて「参加/不参加」を調査した結果、「必須」「ほぼ必須」合わせて14.3%に留まりましたが、「必須ではないが断ると気まずい雰囲気」と答えた人は22.5%。
世代を超えて、以下のような意見が集まりました。
「不参加はだいぶ気まずい。参加が当然の空気感はある」(20代男性・神奈川)
「必須とは言われていないが、人数が少ないため断るのが難しい」(30代男性・長野)
「不参加だと「今後は誘う必要がない人」という扱いを受ける」(30代女性・宮城)
次の章からは「飲みニケーション」の必要性についての項目をみていきましょう。
【20歳代〜50歳代以上】「飲みニケーション」は必要だと思いますか?
そもそも仕事上の「飲み二ケーション」は絶対に必要だと考えている人はどのくらいいるのでしょうか。20歳代〜50歳代以上の本音は以下の通りになりました。
〈回答者の割合(多い順)〉
- どちらかというといらない:37.5%
- どちらかというと必要:30.0%
- いらない:27.0%
- 必要:5.5%
「いらない」「どちらかというといらない」を合わせると64.5%をマーク。
3人中2人は「飲み二ケーション」は不要だと思っていることがわかりました。
つづいて、年代別の回答結果をみていきましょう。
20歳代・30歳代・40歳代・50歳代以上:飲みニケーションの必要性
〈「いらない」回答者の割合〉
- 20歳代:64.9%
- 30歳代:64.9%
- 40歳代:66.0%
- 50歳代以上:60.0%
意外なことに、こうした不要派は世代を超えて同じような割合に落ち着いています。
「若者が飲み会を嫌がる」「付き合いが悪い」と扱われることもあるようですが、他の世代と比べると数パーセント多い程度。年代による大きな差は見られませんでした。
次の章から、なぜ「飲みニケーション」が必要と考えるか、そして「歓送迎会」の平均予算についてもみていきましょう。
「飲みニケーション」が必要だと考える理由ランキング
「飲みニケーションは必要」と答えた男女295名に理由を尋ねたところ、以下のような結果となりました。
「飲みニケーション」が必要だと考える理由:上位10位
- 1位:チーム・部署の親睦が深まる(60.3%)
- 2位:上司との親睦が深まる(56.3%)
- 3位:同期との親睦が深まる(41.7%)
上位には「職場の人との親睦が深まるから」がランクイン。
お酒の席は、いつもは業務上必要な会話のみな職場の人と腹を割って話したり、プライベートも交えて意外な一面を見たりなど、お互いの距離を縮める機会になっているようです。
実際に、以下のような意見が集まりました。
「実際に仲間とのコミュニケーションがお酒の場を通じて円滑になった経験がある。チームとして働いて結束を高めるためには必要だと考える」(20代女性・愛知)
「仕事では堅物で強面な上司や先輩が、酔うととても気さくで明るいキャラだと分かり、仕事でも話しやすくなった」(30代女性・愛知)
「会社を長期欠勤して復帰したあとの飲み会で、上司から「君は頑張ってるから焦ることはない」と言われたことは、今でもはっきり覚えています」(50代男性・東京)
気をつかいやすかったり、大人数が苦手だったりする人にとっては、断りにくさからプレッシャーに感じてしまうという意見も見受けられますが、賛成派の意見にも大いに納得できるものがありました。
最後に、飲みニケーションがいらないと考えた理由3位にランクインした「お金がかかる」点について、別の調査から実体を探っていきましょう。
「飲みニケーション」代表格・歓送迎会、参加費はいくら?
株式会社リクルート外食市場に関する調査・研究機関『ホットペッパーグルメ外食総研』が、2024年春の「歓送迎会」などについて、2024年2月上旬にアンケートを実施しました。
調査概要は以下の通りです。
- 調査方法:インターネットによる調査
- 調査対象:首都圏、関西圏、東海圏に住む20~69歳の男女
- 有効回答数:9864件 (首都圏 5059件、 関西圏 2595件、 東海圏 2210件)
- 実施日:2024年2月1日~2024年2月13日
- リリース公開日:2024年3月13日
「歓送迎会」平均想定予算は4404円で過去最高額
昨年、2023年における「歓送迎会」費用は、1回1人あたり実際の参加費が平均4593円。参加費は調査開始以来の最高額だったようです。
この背景として、少しでも魅力的な歓送迎会にするための人気店予約が増加していたり、飲食店の値上げしていたりすることが影響しているのかもしれませんね。
ちなみに、今年はそのことも折り込んでか、想定額が4404円と前年比で+406円と大幅に上昇していました。
想定予算と実際の参加費を比べると、毎年上振れしているため2024 年の参加費は調査開始以来の最高額を更新する可能性がありそうです。
まとめにかえて
調査結果からも、コロナ禍以降、多くの職場で「飲み会」の回数が少なくなっている様子が見受けられます。
また、年代を問わず半数以上の人が「飲みニケーションは不要」と考えていることも判明。いわゆる若者世代だけでなく、多くの人が費用負担や家族の時間が減ることを理由に仕事の「飲み会」を敬遠しがちな傾向があるようです。
とはいえ、職場の親睦を深めたり、新入社員や異動者が働きやすくなる環境づくりに「飲み会」が一役買うシーンも多いかもしれません。
春は「飲み会」シーズンのひとつ。自分の職場で今後どうなっていくか、注目していきたいところですね。
参考資料
- 株式会社ネクストレベル『ミライのお仕事』「2024年最新調査:「飲みニケーション」はありかなしか、 社会人831人に聞いてみました」(PRTMES)
- 株式会社リクルート「「歓送迎会」&「花見」動向を調査(2024年2月調査)」