石原さとみの実体験エピソード、夫役の青木崇高が涙ぐむ『ミッシング』公開記念舞台挨拶

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映画『ミッシング』の公開記念舞台挨拶が5月18日(土)、東京・新宿ピカデリーで行われ、主演の石原さとみ、共演する中村倫也、青木崇高、吉田恵輔監督(『空白』『ヒメアノ~ル』)が出席した。

愛する娘の失踪により、次第に心を失くしていく母親・沙織里を演じた石原は、「言葉にするのは難しいと思いますが、このざわざわした気持ちについて語ってもらい、少しでも、優しさが広がる世の中になればいい」としみじみ。また、先日、家族と公園に出かけた際、迷子になった男の子を必死に探す母親の姿を目の当たりにしたといい「お母さんの鬼気迫る声と表情に胸を締め付けられた。無事に見つかったと聞き、私の中に沙織里の気持ちが住み続けているんだと実感した」と神妙な表情で語った。

石原から語られた実体験エピソードに触れ、沙織里の夫・豊を演じた青木が、客席に背を向け、涙ぐむ場面も。封切り日にあたる昨日には、同業者の女性から「泣けた。いい作品に出たね」とメールが届いたそうで、「優しい気持ちで劇場をあとにしてもらえればと思っていたが、早速そういう気持ちが広がり始めていて、すごくうれしい」と喜びを語っていた。

劇中の印象的なシーンについては、石原が、捜索願のポスターに印刷された娘の目に、画びょうが刺さっているという衝撃的なシーンを挙げ、「本当に苦しくなって、涙が止まらなくて。必死で画びょうを外していた」と回想。脚本も手がける吉田監督に対して、「すごく強烈に印象に残っていて、ずっと染みついている。発想が怖すぎる」と本音をもらすと、当の吉田監督は「思いついちゃうの。俺も病気だと思っている」と思わず苦笑いだった。

『ミッシング』 (C)2024「missing」Film Partners

その吉田監督は「長い時間をかけて、企画し、余韻が残るような作品にしたかった」と強い思い入れ。「自分にとっても、石原さんにとっても分岐的になる作品。シネコンは弱肉強食で、客入りが悪いとどんどん上映回数が減ってしまうので、1人でも多く、1回でも多く観てほしい。クチコミが大きな力になるので、どうかご協力をお願いします」と熱っぽくアピールしていた。

※吉田恵輔の「吉」は「つちよし」が正式表記

取材・文・撮影=内田涼

<作品情報>
映画『ミッシング』

公開中

公式サイト:
https://wwws.warnerbros.co.jp/missing/

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