【広島】新井監督〝勝負手〟で九里の初白星をアシスト「大盛が粘ってくれたおかげ」

5回、生還した秋山翔吾(左)と矢野雅哉(右)を、気合の表情で迎える広島・新井監督

広島は18日の巨人戦(マツダ)に4―3で競り勝って2連勝。開幕投手を務めた九里亜蓮投手(32)が、6回途中7安打2失点で今季初勝利を飾ったが、新井貴浩監督(47)も攻めのタクトで、右腕の今季初星をアシストした。

試合後「あそこはもう『絶対に追いつくぞ』というね、そういう合図」と、ナインへの〝メッセージ〟とも振り返った采配は1点を追う5回だった。

8度目の先発だった九里に今季初白星をつけようと、巨人先発・赤星に赤ヘル打線が襲いかかる。先頭の8番・林が左翼線二塁打で好機をつくると、指揮官はベンチを飛び出し、代走に俊足の大盛をコール。チャンスは一死一、三塁に広がり、続く矢野の三ゴロの間に三走・大盛は三本間での挟殺プレーに持ち込む。タッチアウトになるまで時間を懸命に稼ぎ出し、一走を三進、打者走者も二塁まで進塁させて、タッチアウトになった。

直後の二死二、三塁から小園が左前打を放ち、2点を奪って逆転に成功。試合の主導権も一気に引き寄せた。それまで奮闘を続けていた九里が一転、勝利投手の権利を得ただけに「大盛が粘ってくれたおかげで、二、三塁になって。次の小園で2点が入った。本当、いい走塁だった」と〝勝負手采配〟が逆転の布石となったことに、指揮官も満足げだった。

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