元・経理担当が約2500万円私的流用 北海道陸上競技協会決算水増し問題 刑事告訴しない方針

北海道陸上競技協会が、預貯金がほぼなかったにも関わらず決算を水増ししていた問題で、経理担当の元職員がおよそ2500万円を私的流用していたことがわかりました。

北海道陸上競技協会は18日の理事会で、第三者委員会による調査経過を報告しました。

第三者委員会の聞き取りに対し当時、経理担当をしていた40代の元職員は2018年6月から去年2月まで協会の運営費およそ2460万円を私的流用していたことを認めました。生活費に使ったと話しているということです。

経理は元職員が一人で担当していて、本来の口座とは別の口座をつくり協会の収入を管理していました。

理事会後の会見で板谷良久会長は、元職員は全額返済する意思を示していることから刑事告訴はしない方針を明らかにしました。

■北海道陸上競技協会決算水増し問題とは

北海道陸上競技協会は2019年度から昨年度の決算で、実際にはほぼゼロにもかかわらずおよそ1500万円の預貯金があるとしていました。日本陸上競技連盟から選手登録費が未払いであるという通知が届き発覚。

決算書は1人しかいない事務職員が作成し、2018年度の決算の預貯金1500万円を19年度以降も更新していませんでした。元経理担当の事務職員は2018年6月以降、本来の口座とは別の口座で収入を管理し「付け替え」をしていたということです。

この協会が主催する「南部忠平記念陸上競技大会」。日本のトップアスリートが参加する大会ですが、毎回100万円から200万円の赤字を出していました。

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