右手と左手、どっちを見るの? 占い師が教える「手相の基本」を解説

手相占いの範囲

手相占いで扱うのは、手首に現れる手首線と呼ばれるシワから先の全てです。指も爪も色も形も、全てが手相占いの対象で、これらには運命を読み取るヒントが眠っています。

たとえば筆者が20代の頃、手相占いをご希望のお客様が、手のひらではなく甲をお出しになったことがあります。ご冗談のつもりだったのでしょうが、手の甲や爪の形、指の長さのバランスなどに現れる運命の兆候などを紐解き、的中を楽しんでいただいている間に、とうとう手のひらを見ることなく鑑定時間が終わってしまいました。

手の形

手相占いの専門家が、初見の手を占うときには、まず全体の形から判断することが多いです。“木を見て森を見ず”という言葉がありますが、全体を見て人間性を掴むことで、細かな線の解釈もより具体的になるのです。具体的な見方の一つとして、手のひらの縦横比と指の長さの組み合わせで簡単に判断できる、手の形4タイプをご紹介します。

火の手……手のひらが縦長で、指が短めの人(手のひらの3分の2くらい)

このような形の手の持ち主は、ダイナミックな性格で行動力があり、不屈の精神で様々な課題を克服することができるとされています。

地の手……手のひらが正方形で、指が短めの人

このような形の手を持つ人は、保守的で安定志向な性格の持ち主とされています。真面目さが評価されて、人からの信頼も集まっているでしょう。

風の手……手のひらが正方形で、指が長い人(手のひらよりやや短いか、それ以上)

このような形の手を持つ人は、社交的な人柄であるとされています。表現力もあり、自分の気持ちを上手に伝えることができるでしょう。

水の手……手のひらが縦長で指も長い人(多くの場合指先が尖っている)

水の手を持つ人は、感情の影響を強く受けるとされています。傷つきやすい傾向がありますが、その分、鋭い感性で人の気持ちを理解する能力に優れているでしょう。

爪の形

手の全体の形だけでなく、手の中の細かな部分にも占いのポイントはあります。中でも簡単に性格を診断することができるのが、爪の形です。最もシンプルなのが、爪の長さによる占い。正方形を基準として、それよりも縦長か横長かを見比べてみてください。

縦長の爪

爪が縦に長い人は、感覚的な生き方が合っているとされています。数字や形に表れるものよりも、自分の主観的な価値をもとに物事を判断すると、楽しく幸せに過ごすことができるでしょう。

横長の爪

横長の爪の持ち主は、理論派で頭の回転が早いとされています。空間把握の能力にも優れていて、価値あるものとそうでないものを明確に嗅ぎ分けることが出来ます。こだわりの強さを貫くことで大きな成功を手にすることができるでしょう。

両方混ざっている場合

人によっては、指によって爪の長さの比率がまちまちの人もいます。そのような場合、長短のバランスによって上記の性格が表れるほかに、多彩な能力の持ち主であるという意味が加えられます。

手相は変わるもの

手相占いで良いことを言われたらうれしいものです。反対に、悪いことを言われると、その悪い未来が避けられない運命のように感じて不安になる人もいるでしょう。

しかし、手相は常に少しずつ変化しています。手相が変われば未来も変わるもの。つまり、手相占いが示している未来は“このまま行けばこうなる”という未来であり、避けることが出来ない宿命ではないといえるでしょう。

左右どちらの手を見るべきか

手相占いをするときに、左右どちらの手を見るのかは、手相占いにおける永遠のテーマの1つです。明治時代以前に主流を占めていたアジアの手相占いでは、男性は左手、女性は右手という見方をしていました。これに西洋の手相占いが流入し、左手に先天的なものや過去が現れて、右手に後天的なものや未来が描かれるという説が登場しました。

しかし現在をもってしても、左右をどのように見分けるのが良いか、一言でわかりやすく説明する理論は存在しません。それ故に、丁寧に占うプロの手相家は、左右のどちらかの手だけを材料に判定することなく、常に両手を見比べながら慎重にその意味を判断することが多いです。

また、左右の手に同じ意味を持つ線が出ているなら、それは片手だけに現れている場合よりも強烈な意味を持つと解釈して良いかもしれません。

五十六謀星もっちぃ

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