Avid、Media ComposerとPro Tools間の密接したワークフローを解説[AFTER BEAT 2024ブースレポート]

Avidは、AFTER BEAT 2024の同社ブースでMedia ComposerとPro Toolsの互換性を紹介した。

Media Composerは、Pro Toolsセッションのエクスポート対応に対応可能だ。他社の編集ツールでもOMFまたはAAFで連携は可能だが、Media ComposerとPro Toolsは同じAvid製ともあって、もっとも充実した親和性の高い形でやり取りが可能だ。Avidはブースとセミナーでそんな互換性の高さを紹介した。

例えば、Media ComposerのシーケンスをPro ToolsでMAしたい。かつ、オーディオにエフェクトが乗っているが、レンダリングされいる状態だとする。これをPro Tools側でMA作業するとなった時にレンダリングされたファイルが送られていないと、エディターがどういう音が欲しいのか、レンダリングされた結果が届いてないとわからない。

さらに、レンダリングされた結果だけ届けられると、それを修正することはできない。元の音も一緒に欲しい。さらに、Media Composer上にさまざまなコメントやマーカーとかがあって、指示や要望をエディター側にも渡らないと、どこでどう作業してほしいと思っているかはわからない。

今までは基本的にはAAFに変換してPro Tools に送ったが、Media Composeは直接Pro Toolsセッションで送ることが可能だ。Pro Toolsセッションでエクスポートすると、「.pts」ファイルが書き出され、ダブルクリップするとPro Toolsが立ち上がる。Media ComposerのシーケンスがPro Toolsにセッションとして渡って、Pro Tools側で音の編集の続きが可能になる。しかも、Pro Toolsには、「レンダリング後」と「レンダリング前」が一緒にに送られる。Pro Tools側でレンダリング後の音を聞きながらレンダリング前の音に修正をかけることが可能だ。

Media Composer側には4トラックのオーディオトラックがあったとする。Pro Toolsではフォルダートラックの中に1、2、3、4トラックがまとまっている。

この 1トラックのフォルダを開けてあげると、Media Composerで使った音が全部入っている。緑色の音はレンダリング後の音。青はレンダリング前の音。レンダリング後の音を聞きながら、レンダリング前の音に対して操作をすることで、イメージ通りかつ、より高品質な音をPro Tools側で仕上げることが可能になる。

さらにMedia Composerに追加したマーカーやコメントをきちんとその場所に表示が可能。今年のNABでは、Pro Toolsで音を作り、この音をMedia Composerに返すということをプレビューして話題になった。AFTER BEAT 2024のAvidプレゼンテーションでは、そのあたりの解説も行われていた。

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