[音のプロが推す“超納得”スタートプラン]アンプDSPの導入を視野に、まずはスピーカー交換! 映像系新ワザも

ゴールドホルン・DSPA 406(GDT42)

音楽好きなドライバーは多くいる。その音楽を今よりもっと良い音で楽しめるとしたらどうだろう。当連載ではその具体的な実践方法、つまりは“スタートプラン”を全国の有名カーオーディオ・プロショップに訊き、紹介している。

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今回は茨城県ひたちなか市の老舗、『サウンドウェーブ』の根本さんに話を訊いた。さて、同店からの提案とは……。

◆スピーカー交換から入るのがセオリー。しかしそれ以上に効果的なことがある!?

早速『サウンドウェーブ』の根本さんに、初めて来店するユーザーにどのような提案をすることが多いのかを教えてもらった。

「まずは音の出口であるスピーカーを換えるのがセオリーです。なので、そこから始められる方が多いです。でも、できることならそれと併せてパワーアンプ内蔵DSPの導入、または高度なDSPを内蔵したメインユニットへの交換もご検討いただきたいと思っています。市販スピーカーに交換すれば音の質が向上するのは確実なのですが、それだけでは伸びシロを大きく残すことになるんですよ。

というのも車室内には音響的な不利要因がいくつかあり、それらを是正できると一段とサウンドクオリティを上げられます。DSPを導入すると、それが可能となるんです。

なのでそのことは、すべてのお客様に説明させていただいています。当店としてはお客様に喜んでいただきたいと思っていて、DSPを導入したときがもっとも喜んでいただけます。スピーカー交換の後からでも構いませんので、その導入を視野に入れておいていただけると嬉しいです。

なお車種によっては、パワーアンプ内蔵DSPの導入が一層の効果を発揮します。それにあてはまるケースでは、そのことを詳しく説明させていただきます」

◆高級オプションシステムの搭載車とトヨタ車純正ディスプレイオーディオ搭載車では…

「どのようなクルマがそれに該当するのかというと、ディーラーオプションの高級オーディオシステムを積まれている車両と、トヨタ車純正ディスプレイオーディオの搭載車、この2つです。前者ではシステムにDSPが組み込まれていて、あらかじめサウンドチューニングが成されています。しかしその設定を後から変更できません。しかしパワーアンプ内蔵DSPを導入すればサウンドチューニングの再構築が可能となり、サウンドクオリティをさらに引き上げられるんです。

そしてトヨタ車純正ディスプレイオーディオの搭載車ではそれから出力される音質があまり良くなく、なのでスピーカーを交換しても音が良くなる変わり幅が限定的にならざるを得ません。

しかしパワーアンプ内蔵DSPを導入すれば、状況を大きく変えられます。それにスマホをダイレクトに接続すれば純正ディスプレイオーディオをシステムから切り離すこともでき、音がガラリと変わります」

◆パワーアンプ内蔵DSPは、Bluetooth接続が可能なモデルに妙味あり!

続いては、具体的なお薦め機種を教えてもらった。

「スピーカーは、3万円から6万円くらいまでの製品をお薦めすることが多いです。市販スピーカーは1万円台からありますが、低価格帯のモデルはグレード間での性能差が大きく開きます。例えば1万5000円のモデルと3万円のモデルとでは価格が倍違いますので、音質性能も相応に開きます。

具体的にはカロッツェリアの『Cシリーズ』やブラムの『ライブシリーズ』、あとはモレルの『マキシモ ウルトラ 602 MKll』、これらが人気です。

パワーアンプ内蔵DSPは、ゴールドホルンの『DSPA 810PRO(GDT68 PRO)』(税込価格:12万1000円)や『DSPA 406(GDT42)』(税込価格:6万6000円)をお薦めすることが多いです。これらではスマホをBluetoothにて接続できますので使い勝手も良好です。

ところでお使いのメインユニットにHDMI入力端子が備わっている場合には、スマホのデジタル出力を映像信号と音声信号とに分配するという新たなやり方もご提案しています。そうすると音声信号をデジタルのままパワーアンプ内蔵DSPへとダイレクトに繋げますので、YouTube等の映像コンテンツを一層高音質で楽しめます。

お近くでしたらお気軽にお越しください。さまざまなご要望にお応えできると思います。お待ちしています」

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