上位浮上で上機嫌、そして天然キャラは健在 福田真未が出場試合を絞るワケ

福田真未が久々に上位で最終日を迎える(撮影:福田文平)

<ブリヂストンレディスオープン 3日目◇18日◇袖ヶ浦カンツリークラブ 袖ヶ浦コース(千葉県)◇6731ヤード・パー72>

32位タイからスタートした福田真未がこの日のベストスコアタイとなる「67」をマークし、トータル5アンダー・8位タイの好位置に浮上した。今季は試合数を絞っての参戦で、ツアーとしては12戦目の今大会が7試合目の出場。とはいえ、情熱を失ったわけではなく、ツアー通算3勝目を目指す気持ちに変わりはない。最終日は逆転Vを狙って、6打差を追いかける。

2番から3連続バーディを奪い、序盤からスコアを伸ばした福田は「1番で2メートルのパーパットが入って、流れ良くスタートできました。難しいホールでバーディを取れたのが大きかったですね」。長いパー4が続く3、4番はいずれも5番アイアンで50センチ、2メートルにつけてのバーディだった。

昨季は平均ストローク(70.999、17位)で自己最高を記録し、賞金ランキングは2018年の20位に続く、自身2番目の25位。この好成績が試合数を減らすという決断に至った理由のひとつになった。「ありがたいことに予選落ちも少なくて、自分の時間を全く作れなくなっていました。毎日ゴルフをしている感じで、ゴルフを楽しむ気持ちを持てなくて、少しゆっくりしてゴルフを楽しみたいなと思ったんです」。今季はここまでの6試合で4度の予選落ちと結果は出せていないが、楽しくプレーできている。

試合を減らしたことで体力面の不安はなくなったが、逆に出てきたのが試合勘の問題。「毎週試合をしていると、悪いながらもまとめていかなきゃいけないと思えるんですけど、最近はショットの良し悪しで判断してしまって、マネジメントに集中できていないと感じますね」。これは先週気がついた反省点。今週はそれを生かし、頭を使ったゴルフでコースを攻略している。

「ボギーが出やすいコースなので、スコアを伸ばして行ければチャンスはあると思っています」と6打差は射程圏内。さらに「今日のようなメリハリの利いたゴルフで明日もボギーフリーで回れたらなと思います」と続けた。取材も、原稿もここで締めたいところだが、3日目はボギーフリーではなく、1ボギー。この事実を伝えると「えっ!? そうだ、忘れてました。バーディ6個ありますか? 私5アンダーですよね」。忘れ物や勘違いなど、さまざまなエピソードを持つ女子ツアーきっての天然キャラは健在のようだ。

試合勘を失わないため、今後は試合を増やすことも検討しているが、この後の2試合はエントリーも締め切られており、欠場が決定済み。2週間のオープンウイークを前に最終日はいつも以上の全力投球で臨む。(文・田中宏治)

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