THE SECOND2代目王者ガクテンソク、切磋琢磨した同期・後輩のM-1優勝で「やるしかない!と気持ちを繋いだ」

優勝後、会見に登場したガクテンソクのよじょう(左)と奥田修二【写真:ENCOUNT編集部】

苦節19年でチャンピオンに輝く

結成16年以上の漫才師による賞レース『THE SECOND~漫才トーナメント~』で、2005年9月結成のガクテンソクが2代目チャンピオンに輝き、優勝会見で切磋琢磨(せっさたくま)した芸人仲間への思いを語った。

苦節19年でチャンピオンに輝いた奥田修二は、大阪時代を共に過ごした同期・ミルクボーイ、後輩・霜降り明星のM-1グランプリ優勝を振り返り、「僕たちは一回も決勝に行けずで、2組がバーっとなって行った時、M-1に出ること自体辞めようと(考えた)。漫才自体は、営業や寄席で10分、15分の漫才の出番があって、やりがいを感じていたので、4分には戻れないのかなと思った」とコメント。「でも、霜降り(明星)、ミルクボーイが優勝したことで、やるしかない! と気持ちをつないだ。悔しいというより、なんで自分たちはできないんだろう……という気持ち。そういうことを考えるきっかけになってくれていた」と、チャンピオンから受けた刺激を回想した。

昨年はマシンガンズに敗れて、ベスト32敗退となったことについては、「ああいう漫才師の人に会ったことがなかったので、ああいう人がウケている、東京のお客さんを見た時に凝り固まった漫才観を取っ払うことができた」と言及。「まだ大阪にいた時にベスト32でマシンガンズさんと戦わせていただいた。そのタイミングで東京に来れて、東京の舞台にいっぱい立たせていただいたのが良かったと思います」と今回の勝因を分析した。

グランプリファイナルの1回戦ではラフ次元、準決勝では金属バット、大阪時代の仲間と対戦。よじょうが「配信も見ていたので、どのネタで来るのかというのもありますし、ラフ次元はめちゃくちゃウケていた。ふた開けて、このネタかとなって考えていった。正直、金属バット(のネタが)終わった時、ヤバいなと思ったよな」と正直に告げると、奥田も「トイレ行ってタバコ吸ったもん。最終的に、その2組が舞台袖まで来てくれて、友保(隼平)が『大阪の兄さんを1人にさせるわけないっしょ』と熱いことを言っていました。あんな感じですけど、いいやつです」と感謝した。

優勝後の目標を聞かれると、奥田は「僕たち世代でなんばグランド花月で大トリを取ることになった時に、名前が出てくるのは、和牛さん、プラスマイナスさん、銀シャリさんだった。(和牛とプラスマイナスが解散して)銀シャリさんだけになってしまったというか、橋本さんとは大阪時代に一緒に住んでいたくらい仲がいい」とコメント。「橋本さんに言えませんでしたが、チャンピオンになって、銀シャリさんを一人にしたくないとは、こっそり思っていました」と特別な思いを告白していた。

本コンテストは、「アマチュアや即席ユニットは出場不可」「全国ネットの漫才賞レースでの優勝経験があるコンビは出場不可」という条件の中、今年は133組がエントリー。グランプリファイナルには、ハンジロウ、金属バット、ラフ次元、ガクテンソク、ななまがり、タモンズ、タイムマシーン3号、ザ・パンチの8組が進出し、第2代チャンピオンの座を争った。ENCOUNT編集部

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