茨城・桜川市、初の企業説明会 14社・団体出展 高校生の地元就労後押し

出展企業の担当者(左)から説明を受ける高校生たち=桜川市羽田

若者の地元就労を後押ししようと、茨城県桜川市は18日、初めての企業説明会を同市羽田の大和ふれあいセンター「シトラス」で開いた。高校生ら38人が参加し、市内に拠点を構える企業から仕事内容や働きがい、待遇面などの説明を受けた。

市地域開発課によると、市の人口対策「さくらがわ人生応援プロジェクト」に掲げる就職活動支援事業の一環。市内居住の新規就職者と、その正規雇用に取り組む市内事業主に祝い金を贈る就職祝い金事業との相乗効果を狙う。

出展したのは市内に本社や工場などを構える14社・団体で、製造や建設、サービスなどの業種がそろった。開会のあいさつで大塚秀喜市長は参加者に対し「市内には熱意のある素晴らしい企業がたくさんある。絶好の機会なので遠慮なく質問をぶつけていただき、ぜひとも市内企業に就職いただければ」と呼びかけた。

参加者は、企業ごとに設けられたブースを20分ごとに移動した。ばね・鉄道施設用品を製造販売するスミハツ(同市高森)では、担当者が事業内容のほか、有給休暇の取得状況や地域貢献事業などを丁寧に説明。参加者は熱心に耳を傾けつつ、積極的に質問していた。

岩瀬日大高3年の佐伯天音(そら)さん(17)は「自分に合う仕事があるんじゃないかと思うようになった。地元で働くことで人手ができ、盛り上げられたらうれしい」と説明。米菓製造販売の藤永製菓(同市真壁町長岡)の鈴木茂社長(52)は、自社の認知度向上に期待を寄せ「地元に住んでいても分からない人がいる。企業があることを発信できる機会があるのはありがたい」と話した。

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