大分県立美術館で福田平八郎展始まる 没後50年、代表作からスケッチや下絵まで【大分県】

展示作品を鑑賞する来場者=18日、大分市の県立美術館
展示作品を鑑賞する来場者

 「没後50年 福田平八郎」(大分合同新聞社共催)が18日、大分市寿町の県立美術館で始まった。大分市出身の日本画家福田平八郎(1892~1974年)の初期から晩年までの作品67点を展示している。7月15日まで。会期中、作品の一部入れ替えがあり、計106点が展示される。

 「写実に基づく装飾画」という独自の画風を確立した福田の「鯉(こい)」「雨」といった代表作の数々が一堂に並ぶ。重要文化財の「漣(さざなみ)」は6月28日から展示される。スケッチや下絵も数多く紹介している。

 開会式では県芸術文化スポーツ振興財団の広瀬勝貞理事長が「福田画伯にとってこの美術館は生家にも近いまさに地元。没後50年の記念の年に多くの作品をゆっくり見てもらいたい」とあいさつ。田沢裕賀(ひろよし)県立美術館長が「線と陰影による写実から、色による写実への変遷が見て取れる。晩年の好きな物を自由に描く姿勢は、大分で培った文人画の精神そのもの」と見どころを紹介した。

 観覧料は一般1400円、高校・大学生千円。中学生以下無料。 

© 有限会社大分合同新聞社