イオン九州が介護施設に初の無人店 諫早・多良見「アイプリーズいきりき」

スタッフに手伝ってもらい、お菓子を購入する車いすの女性(右)=諫早市、アイプリーズいきりき

 イオン九州(福岡市)は、キャッシュレスで買い物ができる同社の無人店舗「スマートNICO(ニコ)」を医療・介護施設としては初めて諫早市多良見町の「アイプリーズいきりき」に開設した。外出困難な入所者、スタッフらが好きな時間に利用できる。
 2021年度からオフィスや工場などで展開する「スマートNICO」は売り上げの0.1%を地元自治体を通じて寄付する社会貢献の仕組み。今回が九州29カ所目。
 「アイプリーズいきりき」は有料老人ホーム、グループホームや診療所など3法人9施設が入る。高齢の入居・入所者にとって外出しての買い物がネックになっていた。同施設にはイオン東長崎店が今年2月から月に2回、生鮮食品や総菜などの移動販売を始めたが、より利便性を高めようと無人店舗も開設することにした。
 お菓子やカップ麺、飲料水、冷凍パスタ、アイスクリームなど移動販売で需要が高かった約170品目を品ぞろえ。電子マネーや交通系ICカード、QRコード決済で支払いできる。車いす利用者に配慮し、セルフレジは低い位置に設けた。24時間対応で、お菓子を購入した女性(99)は「自分が好きな時に買えるのでいいですね」と話した。
 同社は今後、ニーズを把握しながら品ぞろえを検討していく。

© 株式会社長崎新聞社