【バレーボール】悔しさ残るホームでの敗戦で入替戦確定へ/関東大学男子1部バレーボールリーグ戦 第10戦vs東京学芸大

第1セットは立ち上がりから激しいスパイクの打ち合いを繰り広げるも、ここでついた点差を埋められないまま落としてしまう。第2セットは主将・渡邊が要所でサービスエースをとり、さらに慶大が強みとするブロックが機能した。1セットを奪取して迎えた第3セット、序盤からリードする展開もミスが続いて逆転を許し終盤で再び肩を並べるが、あと1点が遠かった。第4セット、ここでも序盤はリードを保つもその後逆転を許し、流れを奪いきれないまま試合を終えた。現時点で12チーム中11位の慶大は、1部リーグ存続を懸けた入替戦に進むことが確定した。

2024年5月18日(土)

春季関東大学男子1部バレーボールリーグ戦

第9戦 慶大×東京学芸大

@日吉記念館 10:00-

得点
慶大	セット	学芸大
19	1	25
25	2	18
22	3	25
20	4	25
出場選手(サーブ順)
ポジション	背番号	名前(学部学年・出身校)
MB	1	松山鼓太郎(商2・慶應)
OH	8	入来晃徳(環3・佐世保南)
OH	6	内田克弥(環4・松江工業)
MB	12	芳賀祐介(環4・札幌北)
S	9	山口快人(経2・慶應)
OP	11	渡邊大昭(商4・慶應)
L	7	山元康生(法3・慶應)
4	今田匠海(政1・慶應)
途中出場
OH	2	清水悠斗(総1・習志野) 
S	15	久保田健介(商3・慶應湘南)

第1セットは立ち上がりから、入来晃徳(環3・佐世保南)、渡邊大昭(商4・慶應)の力強いスパイクで相手との打ち合いを繰り広げた。しかし、相手の多彩な攻撃に連続得点を許し大きくリードを奪われる。芳賀祐介(環4・札幌北)のクイックとサービスエースが決まるが、流れを奪えず15-21とする。ここで投入された清水悠斗(総1・習志野)が、サーブをセッターへ綺麗に返し、フェイントで松山鼓太郎(商2・慶應)のダイレクトにつなげる。その1年生の活躍に4年生が応え、渡邊の強打や内田克弥(環4・松江工業)の3枚ブロックをも弾き飛ばすスパイクで得点。ただ開いた点差は大きく、19-25で第1セットを落としてしまった。

つづく第2セット、芳賀、内田のブロックが立て続けに決まり幸先良いスタートを切ると、入來もスパイクを決めて3-1とする。その後試合は拮抗(きっこう)した展開へ。8ー7と慶大が一歩リードした場面でサーバーは渡邊。力強いサーブを放ち見事サービスエースをとると、相手はたまらず1回目のタイムアウトを消化する。セット中盤では強みとするブロックが再び機能した。芳賀と内田が巧みなブロックでスパイクのコースを遮り11-8とすると続けて山口快人(経2・慶應)も好ブロックをみせて大きくリード。慶大はこのリードを保ったまま20点台に乗せ、25ー18でこのセットをものにした。

つづく第3セット、はじめに内田が魅せた。難しいトスを相手コート奥に落として得点すると、そのまま1枚でブロックを決め2連続得点。続いて松山、山口の2連続ブロックで相手を崩し、またも内田がストレートに打ち込んで序盤からリードを奪う。芳賀もブロックを決め流れに乗った慶大だったが、ミスが続いて逆転を許し15-17とした場面。芳賀のサーブから内田の粘りと松山のブロックが続き、綺麗に揃った3枚ブロックで相手のミスを誘った。そのまま相手にくらいつき点を取り合うが、あと1点が遠い。セット終盤、渡邊のブロックが鮮やかに決まり22-22と肩を並べるが、2連続サービスエースを許し22-25。このセットを落とした。

切り替えたい第4セット、序盤は相手のミスも目立ち6-4、8-6と2点差のリードを保つ。しかしここから相手のブロックが決まり出し8ー10とすると以降はなかなか逆転できない。しかしセット後半、久保田の好サーブを皮切りに松山がブロックを決めるなど3連続得点に成功し一気に15ー15と肩を並べる。しかしここは相手も譲らなかった。慶大のわずかに浮いたボールを押し込むなど堅実なプレーを見せ流れを渡さず、20ー25で試合を終えた。

(取材:長掛真依、ウジョンハ、村田理咲、五関優太)

以下、コメント

星谷健太朗監督

――今日の試合を振り返って

ホーム戦ということでしかも(ホームで)最終戦ということで幸せなことだなと思います。取り組みが残念だったところがあったのでそれはもっと次から頑張れたらと思います。

――取り組みとは中身のプレー面ということですか

プレーというよりも取り組みの意識です。

――厳しい展開のなかでも自分たちのバレーができているように感じましたが、そうではなかったと

はい、向こうのミスが起きていることによる得点でした。

――準備時間がないという前提のもと明日の試合で選手に修正を期待する点は

自分たちの武器は何かということをしっかりと意識をしてそれに全力を注ぐということですね。それに尽きます。

――監督自ら声を上げているようにも見えましたが、意図があってのことでしょうか

はい、全てのことに意図を持っています。

――次戦に向けて

冒頭でもお伝えした通り最終戦でホームでやらせていただけるということは当たり前ではなく幸せなことなので、ぜひ慶應のバレーをしてしめくくりたいなと思います。

渡邊大昭主将(商4・慶應)

――入れ替え戦も意識する中、どのような思いで臨まれましたか

負けたら入れ替え戦というのが、チーム全体としてやっぱり勝たなきゃいけないというところで、最大限自分たちの力が発揮できなかったところが自分たちの弱さですし。またこれから、それは試合でしか発揮されない力だと思うので、練習だけじゃというところがあると思うので、切り替えてやっていこうかなと思います。

――今日の試合を振り返って

1セット目は、自分たちがビビっちゃってというのはあれなんですけど、強みであるサーブが走らなくてというところで1セット取られちゃって、2セット目は良いバレーができたと思うんですけど、3セット目の勝負所で取りきれなかったところというのが4セット目にも響いたのかなと思います。

――いつもはあまりしない失点もあったかなという印象でしたが

みんな顔が強張ってたというか、やっぱり結果にとらわれていたというろころがあって。ミスしても切り替えられるような、それぐらいの精神力が自分たちにはまだまだなかったなというところで、切り替えてやるしかないなと思います。

――3セット目の勝負所で取りきれなかった、勢いに乗り切れなかった要因は

やぱり勢いに乗れている時はサーブが走っているなという印象があるのと、乗れてない時はやっぱり即ミス、スパイクミスだったりとか、サービスエースをとられてしまうというのがチームの弱さであり、そこで勢いに乗れてないなという印象がありますね。

――次戦に向けて

もう切り替えてやるしかないと思いますし、この結果で本当にこのままずるずるいくか割り切って戦えるかというので、入れ替え戦に向けてもまた結果が変わってくると思うので、しっかり相手に向き合うというよりかは自分たち、仲間に向き合って戦っていくしかないなと思います。

芳賀祐介選手(環4・札幌北)

――今日の試合を振り返って

1セット目のサーブミスが7本と聞いて、ラリーやサイドアウトのクオリティは負けていなかったと思うのですが、サーブミスで相手に簡単にサイドアウトを取られて、防戦一方という形でとられてしまって。2セット目は改善できたので良いラリーができてセットをとれたのですけれど、3・4セット目で今度はパス、サイドアウトが取れなくなって、というようにセットによって課題が変わってしまって、自分たちの中でサイドアウトとかサーブでしっかり攻めるという意識してるところが徹底できていなかったかなと思います。

――チームの雰囲気づくりにおいて率先して声をかけている印象があるのですが、その芳賀選手からみた今回の試合の悪い流れと良い流れの差は何かありましたか

良いプレーが出た次に自分たちのミスが出てしまうと乗り切れないというところがあって、例えばサービスエースの後、ちょっとしたミスが続いてそのまま流れが切れてしまうとか、ブロック決めた後にサーブミスとか、乗りたいなという時に自分たちのミスで流れを取り切れないという時があって。でも、良い流れのときはどんどん良いプレーが出てさらに流れをつかめたなという実感はあった。相手が、苦しいときにこそ自分たちのミスを出さず、我慢していって勝負したいというプレースタイルだったので、そこを変えていかなきゃいけないなと思います。

――今日も慶應の強みのブロックが多く決まっていたと思いますが、MBとして戦いづらかった部分はありましたか

レフトとライトの三枚が特に、満遍なく打ちきれて、満遍なく守備もできてというオールラウンダーな選手が多くて。誰かひとりエースがいるというわけではないんですけれど、その分配分がフラットで、どこを重点的に見ればいいというのがなくて、自分の足や経験を使って戦うしかないというところで。うち(慶大)だったら渡邊とか入来とか集まってくる選手がいると思うんですけれども、そういう選手がいないからこそ、そういう部分がMBとして難しくて、もっと自分の経験や成長があれば止まったと思う部分があったのでまだまだあと1週間、まだ明日もありますけど、練習していきたいと思います。

――次戦に向けて

法政大学は勝利数的には自分たちと並んでいるんですけれど、良い試合ばかりで、実力的には中堅層くらいあると思うのですが、そこで自分たちが実力が上の相手にどうやって戦っていくかというところが入れ替え戦や東日本、秋リーグに繋がってくると思うので、入れ替え戦回避だけではなく、自分たちの成長につながるような試合展開とか意識みたいなところで戦っていきたいと思います。

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