東彼杵中でいじめ防止教室 大村の弁護士・古舘さん「絶対に許されない」

「いじめは許されない行為」と生徒に語りかける古舘さん=町立東彼杵中

 長崎県東彼東彼杵町蔵本郷の町立東彼杵中(正尾敏校長、170人)は、初めての「いじめ防止教室」を開いた。大村市の弁護士、古舘悟さん(38)が講演し、いじめは憲法13条が掲げる「個人の尊重と幸福追求権」を踏みにじる行為であり「絶対に許されない」と生徒に語りかけた。
 同教室は13日に開催。古舘さんは、いじめ被害者の心をコップに例えた。「コップの水は外から見えない。もし満タンだったら、悪気のないひと言でも(感情が)あふれだすこともある」と相手を思いやることの大切さを訴えた。
 いじめの構造は加害者、被害者、傍観者に分類できると指摘。加害者に「いじめは人を追い込む恐ろしい力がある。今すぐやめて」、被害者に「味方になる人はたくさんいる。抱え込まず信頼できる人に相談して」、傍観者に「少しの勇気で被害者は救われる。あなたにはいじめを止める力がある」とそれぞれメッセージを送った。
 3年の田中純さん(14)は「言葉の重みを考え、いじめをしない、させない環境をつくりたい」と話した。

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