なぜ?『FGO』ベテランマスターもざわつく「ドラコー」の復刻─過去1年で“最入手難”の“ヤバい”サーヴァントが念願の再訪か

なぜ?『FGO』ベテランマスターもざわつく「ドラコー」の復刻─過去1年で“最入手難”の“ヤバい”サーヴァントが念願の再訪か

『Fate/Grand Order』(以下、FGO)では、先日まで『魔法使いの夜』とのコラボイベントが行われており、多くのマスターたちから好評を博しました。ですが、息をつく暇もなく、新たな展開が訪れています。

先日の特別番組にて、アンケートで上位を獲得した2つの期間限定イベントを復刻版として開催すると発表。そして早速、第1弾の「カルデア・サマーアドベンチャー! ~夢追う少年と夢見る少女~ アンケート復刻版」が、5月17日18時に幕を開けました。

そのため、マスターの大半は「カルデア・サマーアドベンチャー! 復刻版」の攻略に忙しいことと思います。しかし、もうひとつ控えている復刻イベントも、今から視野に入れておくべき価値のあるイベントです。

「カルデア・サマーアドベンチャー! 復刻版」の終了後、6月7日から始まる「螺旋証明世界 リリムハーロット ~喝采なき薔薇~ アンケート復刻版」は、昨年行われたコラボレーションイベントの復刻版です。

昨年行われたオリジナル版「螺旋証明世界 リリムハーロット」では、事前に「★5 ラーヴァ/ティアマト」(以下、ティアマト)が、そして期間中に「★5 ソドムズビースト/ドラコー」(以下、ドラコー)と「★4 ロクスタ」が聖晶石召喚に新実装。その性能やキャラクター性で、いずれも話題となりました。

「カルデア・サマーアドベンチャー! 復刻版」の開幕に合わせ、当時実装されたサーヴァントのピックアップ召喚が始まったので、6月のイベント復刻でも各サーヴァントを対象とした召喚が行われることでしょう。「ティアマト」や「ロクスタ」も魅力的ですが、特にお勧めしたいのは「ドラコー」です。

アンケートで「螺旋証明世界 リリムハーロット」が上位に食い込んだのも、「ドラコー」に復刻を望んだマスターが多いから……といった噂も流れるほど、多くのマスターが注目している「ドラコー」。熱い視線を集める彼女の“ヤバい”理由に迫ります。

■全サーヴァント中、唯一!? 「ドラコー」のクラスが“ヤバい”

「ドラコー」のクラスは「ビースト」です。設定的な話をすると長くなるので割愛しますが、ゲーム内でも非常に重要かつ限られた存在で、そうした立場からかサーヴァントのクラスとしてもかなり特殊な立ち位置にあります。

具体的に説明すると、いわゆる「七騎士」とくくられることもあるセイバー、アーチャー、ランサー、ライダー、キャスター、アサシン、バーサーカーの7クラスに対して、「ビースト」は有利な相性を持ちます。

『FGO』は、クラスの相性が非常に重要。相性が有利なアタッカーを軸に編成し、敵と戦うのが基本中の基本です。そして多くのクラスは、有利な相手が1クラス、不利な相手が1クラスありますが、このビーストは7騎士の全てに対して攻撃・防御の両面で有利に戦えます。

攻撃有利の対象範囲は、さすがにバーサーカーには1歩劣ります。しかしバーサーカーは、ほぼ全てのクラスに防御面で不利なので、あっさり倒れることも多々。ですがビーストは、7騎士相手なら攻防ともに有利なので「強い上に落ちにくい」と良いとこ取りです。

その分、エクストラクラス全般(ルーラー、アヴェンジャー、ムーンキャンサー、アルターエゴ、フォーリナー、プリテンダー)に攻撃・防御で不利になりますが、使いどころがはっきりしていて、かつ汎用性が高い点は他の追従を許しません。

敵が複数クラスの混合で編成される場合も多く、そんな時はこちらも複数クラスの編成で対応するか、クラス相性を考慮せず押し切るか、バーサーカーに任せるか、概ねその3通りの対処でした。しかし「ドラコー」がいて、7騎士の混合構成が相手なら、彼女が存分に暴れる絶好の舞台と化します。バーサーカー相手にも攻防で有利が取れるところも、実に嬉しい点です。

しかも、サーヴァントクラスのビーストは、現時点で「ドラコー」のみ。そのため、広いクラス相性を活用できるのは、今のところ彼女だけの特権です。この1点だけでも、「ドラコー」の“ヤバさ”がよく分かります。


■「ドラコー」自身の性能も“ヤバい”

「ドラコー」の恐るべき点は、クラス相性だけではありません。まず、攻撃の要となる宝具ですが、最近のサーヴァントにしては効果項目がかなりシンプル。しかし、その影響は計り知れないほどです。

「敵単体に超強力な攻撃」以外には、「〔七騎士のサーヴァント〕特攻」があるのみ。しかしこの名称から分かる通り、七騎士のサーヴァント相手なら特攻が乗り、大ダメージを与えることができます。

近年の『FGO』におけるアタッカーは、基本的な火力(バフ含む)に加え、特攻で大ダメージを狙うのが主流です。しかし特攻と一口に言っても様々で、神性や巨人、中には「アルトリア顔」という特攻まであるほど。そして特攻は、対象範囲が広いほど使いやすく、出番が多くなります。

その点「〔七騎士のサーヴァント〕特攻」は、対象の多さを語るまでもないほど。特攻全般を見ても、屈指の幅広さを誇ります。効果の項目数こそ少ないものの、これだけ幅広い特攻を持つ「ドラコー」の宝具は、非常に強力な一手となります。

また、スキルで「〔竜〕特攻」と「〔ローマ〕特攻」を自身に付与できるため、複数の特攻が効く相手ならダメージも更に増大。竜特性を持つ七騎士だけでも40騎近くおり、その相手にはダブルで特攻が乗ります。

スキル面のネックとしては、NPの即時チャージがないため、開幕直後の宝具初動は礼装やサポート頼みになる点です。しかし、2つのスキルに「毎ターンNP獲得状態を付与」の効果があり、それだけで1ターン経過ごとにNPを最大30%得られます。

1ターン目に各スキルを使えば、3ターン目開始時には何もせずに60%溜まります。あとはちょとした支援や自身のアーツ攻撃を組み合わせるだけなので、概念礼装抜きでも宝具の発動がかなり容易です。

クラス特性により、七騎士相手には「耐久力の高いバーサーカー」として気軽に運用でき、クラス混合編成の対処にも役立つ「ドラコー」。しかもサーヴァント相手なら、宝具で高ダメージが狙える上に、ターン経過のNPチャージもあるので、敵の編成とサポート次第ではイベント周回にも有用です。

初心者で戦力が少ない場合、複数クラスへの対処をひとり分の育成リソースでまかなえるのは、かなり助かります。また、特攻の組み合わせで大ダメージを狙いやすく、高難易度でも使いやすいため、ベテランマスターにとっても嬉しいサーヴァントです。


■「ドラコー」は、入手の難度も“ヤバすぎる”サーヴァント

ここまでは、「ドラコー」の性能に関する“ヤバさ”を伝えてきました。ですが、彼女の復刻がベテラン勢をもざわつかせたのには、もうひとつ別の理由があります。

これは彼女に限った話ではありませんが、実装されるサーヴァントの入手機会は、「恒常」と「期間限定」に分かれます(配布などは除く)。「恒常」の場合、ごく一部の特殊な召喚以外は、どの聖晶石召喚でも入できる可能性があります。しかし「期間限定」のサーヴァントは、ピックアップの対象にならない限り決して排出されません。

中には、長くピックアップの対象にならず、年単位で入手機会のない期間限定サーヴァントもいます。「ドラコー」も初登場以来、一般的なピックアップ召喚には登場しないまま1年以上が過ぎました

とはいえ、ピックアップの間隔だけで言えば、「楊貴妃」や「ホームズ」など2年前後も対象に選ばれていないサーヴァントもいます。その点だけ見ると、「ドラコー」の入手機会は少ないものの、彼女を上回る者は少数ながら存在します。

ですが、期間限定のサーヴァントを手に入れる手段は、もうひとつあります。それは、定期的に行われる「福袋召喚」です。有償聖晶石を使い、期間ごとに1度だけチャレンジできるこの召喚は、確実に対象内の★5サーヴァント1騎が手に入ります。特定の1騎を狙い打つことはできませんが、数騎の中から1騎が確実に当たるので、普段のピックアップと比べてかなり分のいい勝負です。

そのため、ピックアップ召喚で逃したサーヴァントを「福袋召喚」で手に入れたり、宝具レベル上げに活用したマスターも多いはず。ですが「ドラコー」に限っては、この手段が全く通じなかったのです


■次の機会を逃したら、次回はいつになるのか分からない「ドラコー」の入手手段

過去に実施された「デスティニーオーダー召喚」の画像です

「ドラコー」実装後に行われた「福袋召喚」では、なぜか「ドラコー」が対象から外されました。前述の「楊貴妃」や「ホームズ」は、2024年1月に行われた「お正月福袋召喚」に選ばれており、入手できる可能性が与えられています。しかし「ドラコー」は「福袋召喚」でも入手不可能なまま、再ピックアップもなく1年が過ぎてしまいます。

初回の聖晶石召喚以外で「ドラコー」が入手できた唯一の例外は、七騎士の各クラスと、エクストラクラスIおよびIIから1騎ずつ任意で選び、その中からランダムな1騎が確定で手に入る「デスティニーオーダー召喚」のみ。この時ばかりは、「ドラコー」も対象に含まれました。

ただし、「デスティニーオーダー召喚」には「楊貴妃」なども選択肢に含まれていたため、入手機会という意味では、やはり「ドラコー」がこの1年で最小。どれだけ欲しくとも、ほぼ手に入れる機会のない“最入手難のサーヴァント”として、1年経ちました。

これだけ手に入れづらく、今後いつ入手機会があるのかも分からない「ドラコー」。ですが、「螺旋証明世界 リリムハーロット」の復刻が決まったため、初回の召喚と「デスティニーオーダー召喚」を含めても、ようやく新たな入手の機会が訪れようとしているのです。

性能面はもちろんのこと、入手機会の乏しかった「ドラコー」が再度狙えるとなれば、ベテランマスターがざわつくのも当然の話でしょう。復刻版「螺旋証明世界 リリムハーロット」の開催と同時に行われるであろう、貴重な「ドラコー」のピックアップ召喚をどうぞお見逃しなく!


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