【都内急増】オレンジジュース自販機、1杯600円は高い? 個性派自販機が並ぶ秋葉原で実際に買ってみた

■オタクの街、秋葉原でも発見!

秋葉原の名物といえば何が思い浮かぶだろうか。2000年代の秋葉原ブームの頃は、チチブデンキの前の自販機で売られている「おでん缶」が有名であった。その後、なぜか「ケバブ」の店がやたらとあちこちにできた時期もあった。JR総武線のホームにあるミルクスタンドも人気が高い。王道だが、ラーメン屋もうまい店が多い。

そんな秋葉原でひそかにブームになっているのが、オレンジジュースの自動販売機である。別に秋葉原に限ったことではなく、各地にあるのだが、秋葉原のランドマークである「ラジオ会館」や「AKIBAカルチャーズZONE」に設置されているので、目にしたことがある人も多いのではないだろうか。

「らしんばん」などのアニメショップがある「AKIBAカルチャーズZONE」にある自販機。オレンジの隣にりんごの自販機も並んでいる。奥に見える『ドラゴンボール』の孫悟空の道着の色もオレンジ色(正確には山吹色らしいが)である。

この自販機はME Group Japanの「Feed ME 生搾りジュースマシンサービス」というものだ。最近、オレンジジュースの原材料のオレンジが高騰。スーパーで品不足になったり、はたまた価格が上がったり、オレンジとみかんをミックスしたジュースが発売されるなど……連日ニュースとなっている。そんな中で搾りたてのフレッシュなジュースが飲めるのだから、この自販機は貴重かつ重要な存在といえるであろう。

■1杯600円は高い? 安い?

筆者は今まで飲んだことがなかったが、飲んでみることにした。価格を見て驚いた。600円である。400円くらいだろうと思っていたのだが、読みが甘かった。なかなかいい値段であるが、1杯あたり3~4個のオレンジを使っているという。もちろん果汁100%であり、濃縮還元ではない。そう考えると600円でも安いような気がしてくる。

オレンジ色を強調したポップな自販機のデザインはなかなかいいし、純粋においしそうである。使い方は簡単で、タッチパネルで決済方法を選んで、600円を支払うだけである。決済が終わると、自販機の中にあるオレンジが機械で搾られていく。その様子は見ることができる。決済が終わってから40~60秒くらいで、あっという間にジュースが完成した。

飲んでみると確かにおいしい。しっかりとした甘みがある。筆者はキンキンの冷えたジュースが好きなので、その点は若干不満に感じたが、搾りたてということでオレンジの香りもいい。1杯あたり200mlなので、筆者は一瞬で飲み終えてしまったのだが、手軽に味わうにはちょうどいい量といえるだろう。

■自販機を利用していた男性にインタビュー

ところで、筆者が自販機の前で写真を撮っていると、アニメグッズを抱えた男性がジュースを買い求めていた。せっかくなので話を聞いた。

――なぜ、この自販機を利用しようと思ったんですか。

男性:いや、まさか話を聞かれるとは思わなかったんですが…… あなたが飲んでいるのを見て、なんとなく飲んでみたくなりました(笑)。

――利用するのは初めてですか。

男性:そうですね。

――味はいかがですか。

男性:普通においしいですね。ちょっと高いなと思いましたけれど。

――ちなみに、『ラブライブ!サンシャイン!!』の津島善子のラバーストラップをつけていますが、“推し”は誰ですか。

男性:もちろん津島善子ちゃんです。

――僕もヨハネが好きですので、同じですね! ちなみにみかんといえば千歌ちゃんですね。

男性:それとオレンジジュースは、たぶん何の関係もないですよね……

――失礼しました。オレンジジュースの自販機、秋葉原に結構あるようなのですが、新たな名物として定着すると思いますか。

男性:いや~、それはどうでしょう……(笑)。

せっかくオレンジジュースを飲むなら、搾りたてが一番だ。秋葉原散策の疲労回復にも良さそうである。目に留まったらぜひ利用してほしい。そして、「おでん缶」など何かと自販機好きが多い秋葉原に定着するかどうか、注目である。

(文=山内貴範)

© 株式会社blueprint