日本へのツアー旅行が高くなった、業界関係者が四つの原因を指摘―台湾メディア

17日、台湾メディアFTNNは日本をはじめとするツアー旅行の価格が大幅に値上がりしているとし、その理由について紹介する記事を掲載した。写真は札幌。

2024年5月17日、台湾メディアFTNNは日本をはじめとするツアー旅行の価格が大幅に値上がりしているとし、その理由について紹介する記事を掲載した。

記事は、夏休みの観光シーズンを間もなく迎える中、台湾の市民に人気の高い日本をはじめとする海外ツアー旅行の料金が大幅に値上がりしているとし、 旅行業品質保証協会が16日に発表した今年7〜9月の標準的なツアー価格では、東京5日間が4万〜5万2000台湾ドル(約19万〜25万円)、北海道5日間が4万3000〜5万6000台湾ドル(約21万〜27万円)とされ、依然として高い水準で推移していると伝えた。

その上で、旅行業界ではツアー料金が高止まりしている要因が四つあると認識されているとし、一つ目に人手不足を挙げた。入国審査や検疫の担当者、空港の地上係員が不足しているほか、日本では4月以降にバスの時間外労働規制が厳しくなり、団体旅行のスケジュールが組みづらくなったと解説した。

二つ目は、日本銀行の金融緩和継続による円安が継続する中で日本のインバウンド観光が活況を呈しており、新型コロナの混乱が収束して韓国や中国から日本へのチャーター便が大幅に増加していることもあり、ホテルやレストラン、バスなどの料金が大幅に値上がりしているとした。

三つ目には世界的なインフレによる物価上昇、四つ目には原油価格の高止まりを挙げており、これらの要素が絡み合ってツアー料金の価格が下がらない状況を引き起こしていると紹介。業界の分析によると、航空運賃は7〜8月の夏休みにピークを迎えるほか、9月末には北海道や立山、東北の八甲田山などで早くも紅葉シーズンが始まることで夏休み後も高止まりする可能性があるとの見方を示した。(翻訳・編集/川尻)

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