【新型コロナ】廃校活用しドライブインシアター 卒業生と青年会議所タッグ

野外上映会の開催が予定される旧三崎中学=三浦市城山町

 新型コロナウイルスの影響で地域経済が低迷する中、閉塞(へいそく)感を打破しようと三浦青年会議所(JC)などでつくる実行委員会は19~21日、神奈川県三浦市城山町の旧三崎中学で映画の野外上映会を催す。同校出身の音響会社社長が提案し、三浦JCとタイアップ。継続開催して地元の新たな観光コンテンツに育てることも視野に、地域の盛り上げを図る。

 呼び掛けたのは、コンサートやライブでの音響業務を手掛ける「RIME」(東京都)代表の川島寛人さん(38)。川島さんは同市出身で、高校卒業まで市内で暮らした。7年前に同社を立ち上げ、「記憶に残る感動を届けたい」と国内外で活動している。

 だが新型コロナの影響で3月ごろからコンサート開催が難しくなり、通常は月に数十本と入る仕事が4月はゼロに。最近では新たに乗り出したライブ配信や、人数を絞ったライブの仕事も徐々に入ってきているものの、収益は苦しい状況が続いている。

 そうした中、「今までと同じような形ではできなくても何らかの形でエンタメを届けたい」と野外上映会を構想。花火大会などイベントが次々と中止になる地元を元気づける意味でも、初回を同校で開催したいと三浦JCに話を持ち掛けたという。

 3密を避けられるようドライブインシアター形式で開催し、19日に「モンスター・ホテル」、20日に「ピクセル」、21日に「最後の恋のはじめ方」を上映。旧校舎外壁に500インチスクリーンを設けてプロジェクターで投影し、グラウンドを客席とする。

 実行委の出口景介委員長(32)は「旧三崎中学出身の人も多く、地元にとっては特別な場所。ゆったりと至福の時間を楽しんで」と来場を呼び掛けている。

 午後6時開場、同7時開演。料金は1台4千円で各日50台まで。事前申し込みが必要で先着順。問い合わせは、実行委にメール(miurayagaijouei@gmail.com)。

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