「おくのほそ道」の松尾芭蕉が滞在したとされる鹿沼 芭蕉像の笠かけ替え

とちぎテレビ

江戸から東北を旅する紀行文「おくのほそ道」の道中、松尾芭蕉が滞在したとされる栃木県鹿沼市で19日、恒例の芭蕉の像の笠をかけ替える催しが開かれました。

俳人・松尾芭蕉は元禄2年(1689年)に、鹿沼で一泊したとされています。その際、芭蕉は被っていた笠を交換。古い笠を西鹿沼町の光太寺に残して日光へ向かったとされ、寺では芭蕉が亡くなった後、古い笠を埋めて笠塚をつくり供養したといわれています。

鹿沼市ではこのいわれにちなんだ催しを毎年開いていて、今年も市民や芭蕉のファンなどおよそ70人が集まりました。19日は、主催する「鹿沼地区木材需要拡大協議会」の樽見正衛会長などが出席し、まちの駅”新・鹿沼宿”にある芭蕉像の笠を新しいものにかけ替えました。

今年は芭蕉の没後330年の節目の年です。芭蕉が好んでいたソバも供えられ、集まった人たちが、地域を訪れた偉大な俳人に思いを馳せていました。

続いて、NPO法人「芭蕉翁おくのほそ道ネットワーク」代表の櫟原文夫さんが参加者と光太寺まで歩き、古い笠を奉納しました。

(主催する鹿沼地区木材需要拡大協議会 西村交平さん)
「松尾芭蕉が鹿沼においでになったことを皆さんに知ってもらいたい。まちに足跡を残しているところが(鹿沼では)少ないものですから、そういったところを使ってまちおこしをしたい」

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